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【コラム】「中国のおかげ」、そして「中国のせい」=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「国内免税店の市場規模世界1位、明洞(ミョンドン)化粧品店は2年半で38店から127店に急増、ソウル市内の観光ホテル3年ぶりに45%(66カ所)増加」。

難易度の低いクイズを1つ。このようなことが起きることになった共通原因を挙げるとすれば何か。そうだ。全て中国人の韓国行きが増えて起きたことだ。実のところ、もともと1990年代中盤以降の韓国経済成長の相当部分は中国のおかげだ。2003年以降、中国は米国を追いやって韓国の最大輸出国の地位を強硬に守っている。金融も例外ではない。株式市場では米国・日本の次に投資額が多く、ゲーム・映画・ドラマなどのコンテンツ産業、企業買収合併(M&A)市場ですでに中国は大手に浮上した。

隣にこういう強固な友人が1人いるのは、別の見方をすれば幸運だ。ところで幸と不幸は、手の平の裏表のようなもの。「中国のおかげ」が「中国のせい」に反転するのは、わずかな間だ。すでに進行形でもある。


こうした渦中で最近、全国経済人連合会が出した報告書はこのような不安を増幅させる。韓国の10大輸出品目を8産業で再構成して、世界市場の占有率を基準として比較してみたところ、何と6産業で中国が韓国を追い抜いたことが分かった。造船海洋・石油化学・製油・鉄鋼はそうであるにしても、韓国自慢のスマートフォン・自動車でも中国の占有率のほうが高かった。韓国は半導体と液晶表示装置(ディスプレイ)で、僅差で上回っているだけだ。

だが本当に深刻なのは、中国の台頭よりも韓国内の混乱だ。95年に李健熙(イ・ゴンヒ)サムスン電子会長が「企業は2流、行政は3流、政治は4流」といって金泳三(キム・ヨンサム)政権から憎しみを買ったことがあった。4流政治でも韓国がこれほどに暮らせるようになったのは経済が、ひいては企業が持ちこたえたおかげだ。ところがその経済が今、行く道を失ってさ迷っている。財界10大、20大企業リストを広げて一度見てほしい。世界市場で羽振りが良い韓国企業がいくつあるのか。その上、世界的水準というサムスン・現代車までこの頃は手に余っている様子だ。

小説家ボク・ゴイルは『韓半島に垂れこめた中国の影』という本で、韓国の「フィンランド化」の可能性について言及した。フィンランド化というのは44年以後にフィンランドが隣接する強大国・旧ソ連の圧倒的な影響のもとで主権の損傷を受けながら生存していた経験を示す。ボク・ゴイルは中国に対する韓国のフィンランド化の可能性について言いながらも「韓国が自ら愚かに対応しなければ、韓国はフィンランド化には至らないだろう」と主張した。

本当に韓国は「愚かではない」対応をしているのだろうか。譲歩すべきことはしても、堂々と韓国の要求を貫徹させる外交能力を駆使しているか。このような能力の源泉となる国民的合意と団結はなされているか。自信がない。むしろ理念間・世代間の対立で韓国社会は混沌としている。国家の調整力も限界を見せてから久しい。

フィンランドは91年に旧ソ連が自ら崩れながらフィンランド化から抜け出した。ところで韓国のそばにある中国は、崩れるどころかさらに強くなっている。朝鮮王朝500年の悩みが、再び私たちの前に持ち上がった。

キム・ジュンヒョン経済部門次長



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