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韓国、実質金利マイナス時代…日本・台湾の場合は?

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
みずほ銀行には300万円以上預ける顧客に優待金利を上乗せする「スーパー定期預金300」という商品がある。この定期預金の金利は11日基準で年0.025%だ。加入期間を2年に伸ばしても利子は年0.03%でわずか0.005%増えるだけだ。昨年の日本の消費者物価上昇率は0.3%だった。アベノミクスと消費税引き上げにより今年の物価上昇率は3%台まで跳ね上がった。物価に税金まで考慮すると預金をするほど損失が出る。銀行は保管料を払ってお金を安全に預けておく金庫役以上でも以下でもない。「財テク」という言葉も当初日本から韓国に渡ってきた用語だが、日本ではすでに廃棄されて久しい。資産市場のバブル崩壊後、家計が資産を積極的に増やす財テクよりも資産価値防御に汲々としたためだ。

ハナ銀行のコ・ジェピル江南(カンナム)PBセンターチーム長は、「日本など先進国の家計資産変化を追跡してみたところ、海外投資が急激に増えた時期は国債10年物利回り(市場金利)が年4%以下に落ち、国民所得が2万5000ドルを超える時」と指摘した。韓国の国債10年物利回りは今年初めの3.7%から今月は2.7%水準に落ちた。1人当たり国民所得は昨年2万6000ドルを超えた。米国、欧州そして日本や台湾がこれに先立ち経験した資産激変期に韓国もちょうど突入したという意味だ。

人口高齢化による潜在成長率下落、製造業空洞化、安全資産選好にともなう低金利時代は日本と台湾で特に目立った。両国が見つけた脱出口は「海外投資」と「配当所得」だ。この日日本の財務省が発表したところによると、日本経済は4~9月に2兆239億円の黒字を出した。商品とサービス貿易で6兆2125億円規模の赤字を出したが、配当金・直接投資収益などを含む所得収支で過去最大となる9兆1487億円の黒字を記録したのだ。所得収支で大幅な黒字を記録し、商品・サービス収支の赤字を埋め合わせても余るほどだった。


台湾も海外投資と証券市場基盤の強化で脱出口を確保した。高齢化に低金利、安全資産選好現象が重なり金融資産が年金商品などを通じて保険会社に集まった。台湾の保険会社は運用資産のうち海外投資が占める比率を2000年の4%から昨年は40%まで引き上げ運用収益率を高めていった。これとともに政府は10年余り前から配当促進政策を通じ家計資産と年金基金が証券市場に流れ込む基盤も用意した。

韓国金融研究院のソン・サンホ専任研究委員は、「韓国は中国ファンドだ、ブラジル債券だと海外の特定地域と商品に偏る投資をして失敗する事例を経験した。製造業の海外投資よりさらに危険な道だが、国内金融を回復させるには海外に出て行くほかないだけにこれに対し必要なインフラと実力を育てるのが至急だ」と話した。



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