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北朝鮮が外貨稼ぎ、NLL韓国側漁場も中国に売った

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
北朝鮮が西海(ソヘ、黄海)のワタリガニ漁区域の操業権を中国に売り、西海の北方限界線(NLL)南側の韓国領海の一部を含めたことが分かった。韓国政府は外交経路を通じて中国側にこうした事実を通知し、漁船のNLL越線がないよう注意を求めたと、政府当局者が30日明らかにした。

北朝鮮は毎年、ワタリガニ漁の時期(4-6月)とイカ漁の時期(6-12月)に外貨を受け、西海と東海(トンヘ、日本名・日本海)上の漁業区域を中国に提供した後、この地域で共同操業(合営操業)をしている。合営操業区域に韓国の領海を含めたのは今回が初めてだ。北朝鮮が中国側に提供した漁業区域は、ペクリョン島の北側と東側、延坪島(ヨンピョンド)の北側の計3カ所と、政府は把握している。

政府当局者は「合営操業区域では北の漁船と中国の漁船が混ざって操業をする」とし「北の合営操業区域拡大で、中国漁船は昨年よりも南に移動して操業しているため、漁船のNLL越境を防ぐのが急がれる課題」と述べた。


海洋警察庁の関係者も「昨年までは中国漁船が主にNLLの北側で操業をしたり、NLL線上に沿って移動した」とし「しかし今月中旬以降はNLLを越えてくる事例が増え、海洋警察の特攻隊を追加で投入した」と説明した。

実際、海洋警察は27日、NLLを越えた10トン級の中国漁船3隻を拿捕した。それ以前にも、23日に1隻、19日に2隻を拿捕している。29日にもペクリョン島近隣では約170隻、延坪島近隣では約100隻の中国船が操業をし、一部の漁船がNLL南側に越えて操業をしたと、海洋警察は把握している。

中国漁船の取り締まり過程で不祥事が発生するおそれがあるだけに、政府は注視している。2011年12月にイ・チョンホ警査が中国漁船取り締まり中に死亡したのに続き、1月には中国の漁民が鉄製の器具を投げ、海洋警察の特攻隊員4人が負傷した。政府当局者は「中国海警局などに北が提供した操業区域に我々の水域が含まれているため、NLLを越えないよう事前に注意を与えるよう要求した」と説明した。

軍当局は北朝鮮の操業権拡大について、外貨獲得という経済的な目的のほか、NLL無力化の意図もあるとみている。20日には北朝鮮警備艇2隻と取締艇1隻がNLLを越えたのに続き、22日には韓国の警備艦艇に向けて海岸砲を発射した。軍関係者は「北の取締艇と艦艇が中国漁船の取り締まりを口実にNLLを越える可能性があり、警戒を強化している」と述べた。





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