「中国の対北朝鮮政策、持続なのか変化なのか」というテーマで行われた第1セッションで、戦略国際問題研究所(CSIS)のジョン・ヘイムリ所長は、「中国の戦略的目標は韓米日共助の瓦解だが、北朝鮮の核反対という共通目標もある。米国はこの問題で中国との共助を望み、朴槿恵(パク・クネ)政権がこの過程で役割を果たすことを期待する」と話した。
6カ国協議に対しステープルトン・ロイ元駐中米国大使は、「米朝の緊張緩和に向けた対話はいつでもできるが、会談開催は北朝鮮の核保有国地位認定を前提とするので慎重でなければならない」と話した。
尹永寛(ユン・ヨングァン)元外交通商部長官は、「韓国が中国との対北朝鮮パートナーシップを強化するためには米国と緊密な関係を維持しながらも反中連合に参加するという中国の疑念を払拭させる必要がある」と分析した。
千英宇(チョン・ヨンウ)元青瓦台(チョンワデ、大統領府)外交安保首席秘書官は、「米国が北朝鮮問題を中国の所管として片付けるのは不適切で、さらに強硬な意志で役割を果たさなければならない」と注文した。以下はパネラーの主要発言。
◇米国、北朝鮮問題を中国にだけ任せてはならない
▽千英宇(チョン・ヨンウ)=中国の安保戦略の最優先目標は韓米日3カ国の関係を遠ざけるようにすることだ。中国指導部は理念・歴史的慣性を持っており、既存の中朝関係を無視することはできないだろう。だが、昨年2月の3度目の核実験など金正恩政権の行動が中国の国益にリスクになっていると新指導部は感じている。中国にこれ以上迷惑をかける前に教えを与えなければならないと考え始めており、今後北朝鮮に対する戦略的価値と計算式も変わりかねない。
▽ヘイムリ所長=2010年3月の韓国哨戒艦爆沈直後に北京を訪問したが、中国高官が「米中央情報局(CIA)がやったのは明らかだ」と真剣に話した。それを見て北朝鮮がそうしたことに巻き込まれることを中国がとても嫌がっているということを感じた。朴槿恵政権とオバマ政権は習近平主席が対北朝鮮処方を変えていると考えるが、中国の人たちはそのままだという。北朝鮮問題には中国が関与しなければならない。米国内では「北朝鮮と交渉することはできない」という超党派的合意がある。北朝鮮問題は中国が処理することという観念が存在する。
◇習近平、北朝鮮処方変えたのかは不確実
▽ロイ元大使=北朝鮮指導部の政策は中国の利害に逆行する。だが、公開的に圧迫すれば北朝鮮がひねくれていくことを中国は知っている。北朝鮮の核武装を容認すれば日本の核武装を呼び起こしかねないため中国の立場でも北朝鮮の非核化を支持するほかない。だが、敵対政権が中国と国境と向かい合うことをそのままにしておくこともできないため北朝鮮政権の安定化も重要だ。このため北朝鮮の予測可能な進化を誘導することが国益につながると中国は考える。
▽尹永寛元長官=歴史的・地政学的に中国は朝鮮半島を通じた海上勢力の侵略に対する恐れがある。壬辰倭乱や日清戦争などがそうだ。中国が核実験の強行にも北朝鮮を支持するほかない理由だ。1990年代以降、中国の対北朝鮮政策で戦術的には変化があった。中国の国際的地位が大きくなるほど中朝関係と国際社会での中国の役割の間で乖離は大きくなり、今後の対北朝鮮政策にも影響を及ぼすだろう。
6カ国協議に対しステープルトン・ロイ元駐中米国大使は、「米朝の緊張緩和に向けた対話はいつでもできるが、会談開催は北朝鮮の核保有国地位認定を前提とするので慎重でなければならない」と話した。
尹永寛(ユン・ヨングァン)元外交通商部長官は、「韓国が中国との対北朝鮮パートナーシップを強化するためには米国と緊密な関係を維持しながらも反中連合に参加するという中国の疑念を払拭させる必要がある」と分析した。
千英宇(チョン・ヨンウ)元青瓦台(チョンワデ、大統領府)外交安保首席秘書官は、「米国が北朝鮮問題を中国の所管として片付けるのは不適切で、さらに強硬な意志で役割を果たさなければならない」と注文した。以下はパネラーの主要発言。
◇米国、北朝鮮問題を中国にだけ任せてはならない
▽千英宇(チョン・ヨンウ)=中国の安保戦略の最優先目標は韓米日3カ国の関係を遠ざけるようにすることだ。中国指導部は理念・歴史的慣性を持っており、既存の中朝関係を無視することはできないだろう。だが、昨年2月の3度目の核実験など金正恩政権の行動が中国の国益にリスクになっていると新指導部は感じている。中国にこれ以上迷惑をかける前に教えを与えなければならないと考え始めており、今後北朝鮮に対する戦略的価値と計算式も変わりかねない。
▽ヘイムリ所長=2010年3月の韓国哨戒艦爆沈直後に北京を訪問したが、中国高官が「米中央情報局(CIA)がやったのは明らかだ」と真剣に話した。それを見て北朝鮮がそうしたことに巻き込まれることを中国がとても嫌がっているということを感じた。朴槿恵政権とオバマ政権は習近平主席が対北朝鮮処方を変えていると考えるが、中国の人たちはそのままだという。北朝鮮問題には中国が関与しなければならない。米国内では「北朝鮮と交渉することはできない」という超党派的合意がある。北朝鮮問題は中国が処理することという観念が存在する。
◇習近平、北朝鮮処方変えたのかは不確実
▽ロイ元大使=北朝鮮指導部の政策は中国の利害に逆行する。だが、公開的に圧迫すれば北朝鮮がひねくれていくことを中国は知っている。北朝鮮の核武装を容認すれば日本の核武装を呼び起こしかねないため中国の立場でも北朝鮮の非核化を支持するほかない。だが、敵対政権が中国と国境と向かい合うことをそのままにしておくこともできないため北朝鮮政権の安定化も重要だ。このため北朝鮮の予測可能な進化を誘導することが国益につながると中国は考える。
▽尹永寛元長官=歴史的・地政学的に中国は朝鮮半島を通じた海上勢力の侵略に対する恐れがある。壬辰倭乱や日清戦争などがそうだ。中国が核実験の強行にも北朝鮮を支持するほかない理由だ。1990年代以降、中国の対北朝鮮政策で戦術的には変化があった。中国の国際的地位が大きくなるほど中朝関係と国際社会での中国の役割の間で乖離は大きくなり、今後の対北朝鮮政策にも影響を及ぼすだろう。
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