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396人乗せた独島行き旅客船、エンジン故障…鬱陵島に引き返す

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
旅客船「セウォル号」沈没事故発生から16日後、今度は独島(ドクト、日本名・竹島)沖で旅客船のエンジンが故障する事故が発生した。

旅客船「ドルフィン号」(310トン)は2日午後2時40分、乗客390人と乗務員6人を乗せて鬱陵島(ウルルンド)を出発した。1時間40分後の午後4時20分ごろ、独島まで16キロを残したところで、機関室で故障警報が鳴った。エンジンの音も普段とは違った。機関長と機関士が直ちにエンジンを止めて調べた結果、2つのエンジンのうち右側エンジンの部品に問題があることを確認した。

報告を受けたキム・ボクマン船長(67)はひとまず、「エンジンに異常兆候があり、船を止めて点検します。しばらくお待ちください」と船内放送をした。


船長と機関長は修理は難しいと判断し、鬱陵島に戻ることを決めた。「近い独島には修理施設がないため、鬱陵島に戻るしかなかった」とキム船長は説明した。

エンジン一つで回航しながら、「安全だ。転覆することはない」と10回ほど放送を繰り返した。しかし不安感のため頭痛を訴えたり、嘔吐する乗客が少なくなかった。波が高くなるにつれ、船酔いする乗客も増えた。

ドルフィン号は鬱陵島に引き返すことを決めると、すぐに運航統制業務を担当する韓国海運組合の鬱陵運航管理室にこれを知らせた。運航管理室は東海海洋警察庁に伝え、30分後、警備艦2隻が来てドルフィン号を護送した。

旅客船はこの日午後8時ごろ、鬱陵島に到着した。多くの乗客は下船して安堵する姿だったと、海洋警察は伝えた。一部の乗客は「セウォル号の事故を知らないのか。どういう安全点検をしているのか」と大声を上げながら怒りを表した。

乗客のうち約50人は港の待合室に出ていたドルフィン海運の職員に抗議した。7人は船酔いがひどく、鬱陵郡医療院に入院した。医療院側は「かなり驚いたためか、心臓が痛いという患者もいる」と明らかにした。

ドルフィン号のエンジン故障に関し、安全点検が徹底的に行われていなかったという指摘も出ている。船舶検査機関の韓国船級から3月18日に検査を受けた際、異常なしという結果が出たからだ。セウォル号事故直後の先月末に東海海洋警察庁が実施した緊急点検でも、一部の船員が消火装備をきちんと操作できなかった点、機関室に非常操舵装置がないという点が指摘されただけで、エンジンの異常は確認されなかった。

ドルフィン号は1996年8月にシンガポールで建造された。長さ45メートル、幅10.1メートルで、香港の船会社が運営していた。これをドルフィン海運が買収し、2012年6月から鬱陵島-独島路線を運航している。

一方、この日午後6時28分、慶尚南道巨済市一運面の船着き場から180メートル離れた海上で、乗客141人(子ども26人)を乗せた38トン級の遊覧船1隻がエンジンの故障で止まった。乗客は事故発生から15分後に現場に到着した他の遊覧船2隻に分かれて乗り、長承浦港に戻った。乗客は巨済海金剛などを観光し、長承浦港に戻る途中だった。この遊覧船の定員は成人136人。海洋警察は「子ども2人を成人1人と計算するため、定員は超過していない」と話した。人命被害はなかった。



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