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“建築のない国家”韓国の「批評不在」は植民地時代に…

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

イ・ジョンゴン教授は「韓国の建築のアイデンティティについての議論が必要だ。『空間社屋』など代表的な建築物が持っている長所を評価する作業をしたい」と話した。

建築家チョ・ミンソク氏(マススタディース)が設計したポータルサイトダウムの済州道(チェジュド)の社屋「Spcace.1」。イ・ジョンゴン教授は空間の多様な連結が可能な新しい構築方式を高く評価した。

「多くの人々が、金壽根(キム・スグン)先生の設計した『空間社屋』が最高傑作だという。ところが、なぜそうなのかについて話す人がほとんどいない。主張もなく反論もないから当然、建築の文化もない」

建築批評家イ・ジョンゴン教授〔京畿(キョンギ)大学建築大学院、58〕が韓国建築界の「批評不在」現象について苦言を呈した。最近出版した批評集『建築のない国家』(ガンヒャンMedia Lab刊)からだ。米ジョージア工科大で建築批評を専攻し、90年代初期から韓国内で批評活動をしてきた彼は、建築界では毒舌家として通じている。彼に会ってみた。

--なぜ「建築のない国家」なのか。


「私たちがよく考える建築と西欧文化の伝統としてのアーキテクチャー(architecture)が同じだと思っている人が多い。それが錯覚だという話をしたかった。服がファッションではないように、建物がそのままアーキテクチャーなのではない。アーキテクチャーは、建物と文化的価値の結合だ。私たちがどのように暮らし、どこに向かいつつあるかを説明する大きな脈絡の話が抜けていたら、それはアーキテクチャーではない」

--韓国建築界の問題として「批評不在」を挙げた。

「西欧でモダニズムが花を咲かせた時期に、韓国は植民地の人生を体験した。モダニズムの核心である批判機能をまともに学べなかったという意でもある。批評がなければ文化もない。各自没頭する“作業”があるだけだ。文化が成長するには、刺激を与える主張とそれに対する反論がなければならないが、建築だけでなく韓国の文化界には無関心が席を占めて久しいようだ。文化を最も威嚇するのは無関心だ」

--『貧者の美学』で有名な建築家、承孝相(スン・ヒョサン)を90年代から批判してきたが。

「その理由は、彼が韓国の建築大統領だからだ。それほど彼の責任が強大だと思った。承孝相と閔賢植(ミン・ヒョンシク)は韓国建築について最も多く悩んできた建築家だ。今後、彼らに新しく光を当てて韓国建築の可能性をより一層見出してみたい」

--注目されたくて批判したのではないのか。

「違う。承孝相が『貧者の美学』を前面に出したが、その理論について問いただす過程が必要だと考えた。また概念は、特に建築から新しい形式を作り出すべきだという話をしたかった」

--今はどのように評価するか。

「承孝相と閔賢植は明確に西欧と違った建築方式、すなわち韓国式の建築の道をつけている建築家として、韓国社会で貴重で大事な存在だ。韓国式の建築についての洞察と努力を高く評価する。彼らを総体的に否定したことはない」

--強烈な毒舌を否定的に見る向きがある。

「批評は、感情にするのではない。いつも誰かと議論する準備はできているが、対話相手がいない現実が残念なだけだ」

イ教授は3~4月、建築を素材にした小説やエッセイなど3冊の本をさらに発表する。小説は、批評だけでは言い尽くせない建築界の話を解きほぐしたものだという。



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