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【社説】この地に「問題解決型の民主主義」はないのか=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
人に響かない空虚な主張の3つの特徴。罪の意識がなく、羞恥心がなく、自分のせいにしない。昨日、大統領選挙1年を迎えた韓国社会は、交通渋滞でぎっしり詰まった道路のように全く動かない。青瓦台(チョンワデ、大統領府)やセヌリ党・民主党は、自分たちは一生懸命やったが相手方が困難に陥って状況が悪化したと人のせいにするだけだ。政権与党勢力の「原則民主主義」と野党勢力の「闘争民主主義」が勢力を伸ばした1年だった。定義を独占したような双方の過剰な信念の中から、問題自体を解決してみるという責任感はなかなか見出せなかった。この地で、原則と闘争をこえた「問題解決型の民主主義」は不可能なことなのだろうか。

この1年を評価しながら青瓦台の李貞鉉(イ・ジョンヒョン)広報首席が「最も遺憾なのは、不通(話が通じない)という批判だ。改革の抵抗勢力の立場で不通というならば、それは誇らしい不通だ」という趣旨で話をしたが、それほど遺憾な話ではない。国政の無限責任を負う青瓦台に「誇らしい不通」というのは、ありえない。大統領の言語管理者が使ったこのような用語は、反対勢力の感情を無駄に刺激するものとして賢明ではなく、アマチュアのような印象まで与える。朴槿恵(パク・クネ)大統領が自ら遺憾だと考える政治的反対層の立場から、彼らの話を心から聞き入れる姿を見せることができないのは事実ではないのか。選挙は勝利の論理が支配するが、政治は傾聴の論理がさらに貴重だ。反対者らはたびたび自身の主張が受容されなくても執権勢力が真剣に聞き入れる姿で感動を受けたりするものだ。

キム・ハンギル代表が率いる民主党は、この日も青瓦台と執権勢力に向けて不通の決まり文句に終始した。韓国政治が今日のように無気力なこう着状態となったのは「より大きな民主主義」のためを名分にして、実体は外面や手続き無視、誇張された解釈を何とも思わない社会運動圏の民主主義のためでもある。民主党の内外に広がったこの勢力は「国家機関の世論介入疑惑事件」についての問題提起を超えて合法的に行われた大統領選挙の結果まで否定する側へと進んでいる。30年前から韓国の民主化過程に重要な役割を果たしてきた社会運動圏の民主主義の習性は、そろそろ法と秩序を尊重する中で実質的な問題解決力を育てる態度に変わるべきだ。盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の時に政策室長をつとめたキム・ビョンジュン国民大学教授は「民主主義の危機が、国家情報院の選挙介入と大統領の権威主義だけで訪れるものか。民主陣営の政策的無能が民主主義の危機の真の本質だ」と中央日報とのインタビューで話したが、的を射ていた。


民主主義は制度であり、歴史であり、態度でもある。法と原則の民主主義が制度ならば、闘争と社会運動圏の民主主義は歴史であろう。韓国の民主主義を態度としての民主主義、問題解決型の民主主義に進展させる議論を始めなければならない時だ。



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