地方自治体が2010年から最近まで全羅南道霊岩(ヨンアム)F1コリアグランプリなど5つの国際スポーツ大会を開催し、1兆ウォン(約1000億円)以上の赤字を出したことが分かった。この期間に各地方自治体が招致した国際スポーツ大会の決算書を中央日報が分析した結果だ。
対象は2010年から今年まで毎年開催されたF1をはじめ、2010尚州(サンジュ)世界大学生乗馬選手権大会、2011大邱(テグ)世界陸上選手権大会、2013仁川(インチョン)室内&武道アジア競技大会、2013忠州(チュンジュ)世界漕艇選手権大会。
このうち黒字となった行事は1件もなかった。5つの大会を合わせて施設を建設し、大会を運営するのにかかった費用は合計1兆2571億ウォン。一方、入場料など収入は2034億ウォンで、赤字は1兆537億ウォンにのぼった。
大会別の赤字幅は4回行事を開催した全羅南道霊岩F1が最も大きかった。4年の累積赤字は6761億ウォン。競技場の建設に4932億ウォンを投入したほか、毎年数百億ウォンの開催権料など4年間で大会の運営に3009億ウォンかかり、計7941億ウォンを使ったが、収入は1180億ウォンに終わった。
次に赤字が大きいのは大邱世界陸上選手権(2430億ウォン)だった。広域自治体ではなく基礎地方自治体が開催した忠州世界漕艇選手権(853億ウォン)、尚州世界大学生乗馬選手権(246億ウォン)も数百億ウォン台の損失を出した。赤字は国家支援を受け、地方自治体が緊縮して資金を確保し、それでも足りなければ借金で埋めた。
F1のために全羅南道が新たに抱えた負債は2975億ウォンにのぼる。このうち1618億ウォンを返し、1357億ウォンが残った。半分以上返したとはいえ、まだ残っているF1関連負債は全羅南道全体の債務6660億ウォンの20%を占める。
室内&武道アジア競技を開催した仁川は、2014アジア競技大会施設工事なども重なって負債が大きく膨らみ、予算に対する債務の比率が全国広域地方自治体のうち最高レベルとなっている。地方自治体は「大会自体は赤字かもしれないが、これを通じて都市の名前を世界に知らせ、ブランド価値を高める効果がある」と主張する。
しかしこの点についても疑問が提起されている。大邱を訪れた外国人観光客は陸上選手権が開催された2011年の34万6958人から翌年は34万3505人に減少した。同じ期間に韓国を訪問した全体の観光客は14%増えたが、大邱は減ったのだ。
大邱科学大のキム・ヒョンソプ教授(観光経営学)は「1回だけのスポーツ行事では地域ブランドを知らせて観光客を引き込むのに限界がある」と指摘した。これ対し大邱市のキム・ジョンチャン投資誘致団長(52)は「海外に出れば、特に欧州で大邱の認知度が高まったのを感じる」と話した。
地方自治体に負担を与える国際スポーツ大会は、自治団体の首長が政治功績を誇示するために強行するケースが多い。成功すれば次の選挙で有利になるからだ。財政問題は、招致から数年が過ぎて実際に大会を開催した後に出てくるため、次期選挙に大きな影響を与えない。結局、招致に成功すれば自治団体の首長が誇り、後に生じた負債は住民が抱え込む。
東亜大のチョン・ヒジュン教授(スポーツ社会学)は「大型スポーツ行事は最終損失を明確にし、地方財政に大きな打撃を与えた場合、誘致を強行した人たちが責任を取る制度を設ける必要がある」と述べた。
対象は2010年から今年まで毎年開催されたF1をはじめ、2010尚州(サンジュ)世界大学生乗馬選手権大会、2011大邱(テグ)世界陸上選手権大会、2013仁川(インチョン)室内&武道アジア競技大会、2013忠州(チュンジュ)世界漕艇選手権大会。
このうち黒字となった行事は1件もなかった。5つの大会を合わせて施設を建設し、大会を運営するのにかかった費用は合計1兆2571億ウォン。一方、入場料など収入は2034億ウォンで、赤字は1兆537億ウォンにのぼった。
大会別の赤字幅は4回行事を開催した全羅南道霊岩F1が最も大きかった。4年の累積赤字は6761億ウォン。競技場の建設に4932億ウォンを投入したほか、毎年数百億ウォンの開催権料など4年間で大会の運営に3009億ウォンかかり、計7941億ウォンを使ったが、収入は1180億ウォンに終わった。
次に赤字が大きいのは大邱世界陸上選手権(2430億ウォン)だった。広域自治体ではなく基礎地方自治体が開催した忠州世界漕艇選手権(853億ウォン)、尚州世界大学生乗馬選手権(246億ウォン)も数百億ウォン台の損失を出した。赤字は国家支援を受け、地方自治体が緊縮して資金を確保し、それでも足りなければ借金で埋めた。
F1のために全羅南道が新たに抱えた負債は2975億ウォンにのぼる。このうち1618億ウォンを返し、1357億ウォンが残った。半分以上返したとはいえ、まだ残っているF1関連負債は全羅南道全体の債務6660億ウォンの20%を占める。
室内&武道アジア競技を開催した仁川は、2014アジア競技大会施設工事なども重なって負債が大きく膨らみ、予算に対する債務の比率が全国広域地方自治体のうち最高レベルとなっている。地方自治体は「大会自体は赤字かもしれないが、これを通じて都市の名前を世界に知らせ、ブランド価値を高める効果がある」と主張する。
しかしこの点についても疑問が提起されている。大邱を訪れた外国人観光客は陸上選手権が開催された2011年の34万6958人から翌年は34万3505人に減少した。同じ期間に韓国を訪問した全体の観光客は14%増えたが、大邱は減ったのだ。
大邱科学大のキム・ヒョンソプ教授(観光経営学)は「1回だけのスポーツ行事では地域ブランドを知らせて観光客を引き込むのに限界がある」と指摘した。これ対し大邱市のキム・ジョンチャン投資誘致団長(52)は「海外に出れば、特に欧州で大邱の認知度が高まったのを感じる」と話した。
地方自治体に負担を与える国際スポーツ大会は、自治団体の首長が政治功績を誇示するために強行するケースが多い。成功すれば次の選挙で有利になるからだ。財政問題は、招致から数年が過ぎて実際に大会を開催した後に出てくるため、次期選挙に大きな影響を与えない。結局、招致に成功すれば自治団体の首長が誇り、後に生じた負債は住民が抱え込む。
東亜大のチョン・ヒジュン教授(スポーツ社会学)は「大型スポーツ行事は最終損失を明確にし、地方財政に大きな打撃を与えた場合、誘致を強行した人たちが責任を取る制度を設ける必要がある」と述べた。
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