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【時視各角】放射線怪談とNLL対話録(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
北方限界線(NLL)対話録の公開は、与野党の争いと韓国社会の窃視症が結びついたものだ。あえてパンドラの箱を開かなくても、その結果は想像がつく。世論調査によると、盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の発言を「NLL放棄ではない」と考える回答者は53%にのぼる(韓国ギャラップ)。しかしその発言が適切かどうかという質問では、正反対の結果が出てくる。大半が「間違っている」という考えだ(モノリサーチ)。NLL放棄ではないかもしれないが、不適切な発言だという見方だ。

対話録が公開されても、こうした見方が大きく変わるとは考えにくい。真実ではなく、解釈をめぐる攻防ばかり乱舞する雰囲気だ。お互い有利な部分を取り上げて相手を攻撃するのは明らかだ。親盧陣営は国家情報院の書き込み事件で大統領選挙不服を図る感じだ。ろうそくデモが起きてこそ、非主流に没落した状況をひっくり返すことができる。親朴強硬派はこれをごまかそうとNLLカードを取り出したのではないかと思われる。こうした党争いでは原理主義が強まるものだ。双方の強硬派が勢力を伸ばし、穏健派は失踪した。常識と合理性も消えた。果たして無条件に暴くのが正しいのだろうか。

2011年秋、ソウル月渓洞の道路で放射線が検出された。すぐに原子力安全技術要員が現場に投入された。精密線量計には年間許容量(1マイクロシーベルト)をはるかに下回る1時間当たり0.0014マイクロシーベルトが表示された。一日1時間ずつ1年間そこに立っていても、年間許容線量の半分にすぎない。緊急懸案ではないと判断した原子力委員会は「精密調査を行った後、撤去方式を決める」と発表した。


しかし蘆原区庁はこの指針を無視した。環境団体が連日、「放射線汚染地域と宣言すべきだ」と騒ぎ、これに耐えかねたのだ。「放射線のために3度も流産した」と泣き叫ぶ住民まで区役所に現れた。区長はすぐにパワーショベルを動員し、アスファルトを丸ごと掘り起こした。「住民の不安解消が優先」という名分は立派だった。6カ月後の区長選も意識していたのかもしれない。



【時視各角】放射線怪談とNLL対話録(2)

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