2013年3月5日。勝っても負けた。韓国野球の痛恨の日だった。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)韓国代表はこの日、台湾・台中インターコンチネンタル球場で行われたB組1次ラウンド最終戦で、台湾に3-2で逆転勝ちした。
0-2とリードされた8回裏、李承ヨプ(イ・スンヨプ、37、サムスン)、李大浩(イ・デホ、31、オリックス)の連続ヒットで1点を返した後、姜正浩(カン・ジョンホ、26、ネクセン)の2ランが飛び出した。台湾にも敗れるという屈辱を免れる逆転2ランだった。
しかし喜ぶことはできなかった。6点差以上で勝てなかったからだ。台湾(得失点+4)、オランダ(0)と同じ2勝1敗となったが、韓国(-4)は得失点差で下回り、組3位で1次ラウンド敗退となった。
数年間続いていた韓国野球の勢いがストップした。06年WBC4強、09年WBC準優勝、08年北京オリンピック金メダルの神話を築いた韓国野球は、台湾で沈没した。「台中惨事」として記憶される第3回大会は、韓国野球の大きな汚点として残ることになった。
◇代表選抜で雑音、意欲喪失へ
今回の韓国代表は選手選抜過程から雑音が絶えなかった。メジャーリーガーの秋信守(チュ・シンス、31、シンシナティー)と柳賢振(リュ・ヒョンジン、26、LAドジャース)が抜け、金広鉉(キム・グァンヒョン、25、SK)、奉重根(ボン・ジュングン、33、LG)が負傷を抱えるなど、7回も選手が入れ替わった。追加で合流した選手がまた入れ替わることもあった。過去の代表チームより戦力が劣るという指摘が続いた。打線は歴代最強で、新しく選ばれた投手も悪くないという評価もあった。
しかし問題は戦力でなくチームワークにあった。韓国野球委員会(KBO)のある関係者は「それぞれの理由で選手が抜けた。選ばれた選手がどれほど頑張ってくれるかが心配」と話していた。兵役優遇措置などの報奨がないうえ、メンバー交代も相次ぎ、モチベーションが高まらないという意味だった。
紆余曲折の末に構成された韓国代表は、大会前の強化試合で不振が続いた。柳仲逸(リュ・ジュンイル)監督(50)は自ら練習を指揮し、KBOは全面的な支援をし、戦力分析チームは積極的に動いて情報を伝えた。しかし結果は出なかった。
◇カラーを失った韓国野球、コーチ陣も手を打てず
大会を目の前に控えても競技力が上がらず、韓国代表は追い込まれていた。ある選手は「最後まで強化試合の結果が良くなかったため、みんな神経質になっている状態」と雰囲気を伝えた。結果はオランダ戦の0-5衝撃敗に表れた。
13年間前から台湾代表の試合を取材してきたという国際野球連盟(IABF)の台湾特派員は「韓国が他の国を過小評価していたのか、最善を尽くしていないという印象を受けた」と話した。
柳監督をはじめとするコーチ陣はいかなる解決策も出せなかった。韓国が第1、2回大会で強豪チームを退ける武器となった精巧で賢いチームプレーは影も形もなかった。
ベンチワーク(監督の作戦)も問題があった。調子が良くない打線をそのまま維持した。投手交代が遅れて失点を招き、攻撃の流れが良くないときも奇襲バントなどの作戦は見られなかった。
「選手を信じる」という柳監督の言葉は空回りを続けた。オランダ戦でずるずると5失点した点が、最後の台湾戦で6点差以上で勝たなければならないプレッシャーとして返ってきた。カラーを失った韓国野球は今大会を空しく終えることになった。
0-2とリードされた8回裏、李承ヨプ(イ・スンヨプ、37、サムスン)、李大浩(イ・デホ、31、オリックス)の連続ヒットで1点を返した後、姜正浩(カン・ジョンホ、26、ネクセン)の2ランが飛び出した。台湾にも敗れるという屈辱を免れる逆転2ランだった。
しかし喜ぶことはできなかった。6点差以上で勝てなかったからだ。台湾(得失点+4)、オランダ(0)と同じ2勝1敗となったが、韓国(-4)は得失点差で下回り、組3位で1次ラウンド敗退となった。
数年間続いていた韓国野球の勢いがストップした。06年WBC4強、09年WBC準優勝、08年北京オリンピック金メダルの神話を築いた韓国野球は、台湾で沈没した。「台中惨事」として記憶される第3回大会は、韓国野球の大きな汚点として残ることになった。
◇代表選抜で雑音、意欲喪失へ
今回の韓国代表は選手選抜過程から雑音が絶えなかった。メジャーリーガーの秋信守(チュ・シンス、31、シンシナティー)と柳賢振(リュ・ヒョンジン、26、LAドジャース)が抜け、金広鉉(キム・グァンヒョン、25、SK)、奉重根(ボン・ジュングン、33、LG)が負傷を抱えるなど、7回も選手が入れ替わった。追加で合流した選手がまた入れ替わることもあった。過去の代表チームより戦力が劣るという指摘が続いた。打線は歴代最強で、新しく選ばれた投手も悪くないという評価もあった。
しかし問題は戦力でなくチームワークにあった。韓国野球委員会(KBO)のある関係者は「それぞれの理由で選手が抜けた。選ばれた選手がどれほど頑張ってくれるかが心配」と話していた。兵役優遇措置などの報奨がないうえ、メンバー交代も相次ぎ、モチベーションが高まらないという意味だった。
紆余曲折の末に構成された韓国代表は、大会前の強化試合で不振が続いた。柳仲逸(リュ・ジュンイル)監督(50)は自ら練習を指揮し、KBOは全面的な支援をし、戦力分析チームは積極的に動いて情報を伝えた。しかし結果は出なかった。
◇カラーを失った韓国野球、コーチ陣も手を打てず
大会を目の前に控えても競技力が上がらず、韓国代表は追い込まれていた。ある選手は「最後まで強化試合の結果が良くなかったため、みんな神経質になっている状態」と雰囲気を伝えた。結果はオランダ戦の0-5衝撃敗に表れた。
13年間前から台湾代表の試合を取材してきたという国際野球連盟(IABF)の台湾特派員は「韓国が他の国を過小評価していたのか、最善を尽くしていないという印象を受けた」と話した。
柳監督をはじめとするコーチ陣はいかなる解決策も出せなかった。韓国が第1、2回大会で強豪チームを退ける武器となった精巧で賢いチームプレーは影も形もなかった。
ベンチワーク(監督の作戦)も問題があった。調子が良くない打線をそのまま維持した。投手交代が遅れて失点を招き、攻撃の流れが良くないときも奇襲バントなどの作戦は見られなかった。
「選手を信じる」という柳監督の言葉は空回りを続けた。オランダ戦でずるずると5失点した点が、最後の台湾戦で6点差以上で勝たなければならないプレッシャーとして返ってきた。カラーを失った韓国野球は今大会を空しく終えることになった。
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