選挙制度よりも根源的な差は、政治的な提携は政党を中心に行われるということにある。 連帯の基本は政策の共助だ。 したがって党員の意見をまとめた政策を持っていない大衆的人気者と特定政派が選挙向けに連帯を図るのは、少なくとも欧州では支持を得るのが難しい。

オランダに安哲秀（アン・チョルス）候補と似たディデリク・サムソム（４１）という人物がいる。 工学徒出身の環境活動家で、公益目的の会社を運営していたが、政治に足を踏み入れた。テレビ出演で大衆的人気を得た点も安候補と似ている。 違う点は、彼の場合、８年前に政党（労働党）に投身し、内部の検証と競争を経て党代表になったという点だ。

政党政治の根が浅く、投票１回で執権者が決まる韓国では、今後も“候補一本化”がずっと続くだろう。 固有の特性として定着するかもしれない。 逆転を夢見る２、３位は常に存在するのだから。 しかし政策対決が消えて“組分け”だけが残る選挙が果たして望ましいかどうかは真摯に悩んでみる時期になったようだ。


李相彦（イ・サンオン）ロンドン特派員



【グローバルアイ】“候補一本化’は韓国特有の文化（１）