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【社説】研究過程の正直さがもっと重要だ=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国幹細胞学会が数日前にソウル大学獣医学部のカン・スギョン教授の国際学術誌論文に対し科学的誤りがあると明らかにした。2008年と今年1月にそれぞれ出版された論文で使った実験結果の写真を最近掲載された論文に重複して使った事実が問題になったという。それぞれの実験で使われた物質が違うのにもかかわらず、複数の論文で使われた写真は同一だと明らかになったのだ。このためカン教授の論文は該当学術誌編集陣の決定によりすでに掲載取り消しになるまで広がった。ややもすると今回のことを契機に2005年の黄禹錫(ファン・ウソク)事件から長い間この分野の研究の足を引っ張ってきた論文ねつ造の亡霊がまた生き返ることはないだろうかと心配が先に立つ。

ソウル大学が研究真実性委員会を開き今回の論文の問題を取り上げるというので単純な誤りなのか、そうでなければねつ造があったのか、近い将来真相が明らかになるだろう。カン教授が幹細胞分野で嘱望される研究者だったという点から、そしてこの分野こそ韓国の未来を左右することになる成長動力分野という点から、今回の波紋が早期に終結することを願うだけだ。これまでの研究者の努力が国際論文取り消し騒動で非難されてはならず、幹細胞大国に行こうとするわれわれの国家的意志が折れてもならない。

ただし韓国の科学界がこれまで世界を驚かせる研究結果ばかりに注目しただけで研究過程の真実性と正直さはおろそかに考えていなかったか反省する機会にするよう願う。もちろん韓国の研究者が論文の数によって評価されており、研究実績を急いで出さなければならないなど深刻な競争に苦しめられてきたという点は理解することができる。政府もやはりすぐに成果が見られる研究にばかり研究費を支援し、結果的に成果中心の弊害を育てた誤ちもある。そうであっても学問の領域では結果より過程の正直さが優先されなければならない。たいしたことのない失敗といってもこのために研究結果まで疑いをかけられる状況ではないのか。いまや韓国の研究者は過程と手続きに対しもう少し気を遣わなければならない。それでこそ研究の権威も認められる。

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