中国のレアアース輸出規制がグローバル問題として浮上中だ。レアアースは「先端産業のビタミン」と呼ばれる希少鉱物だ。米国は欧州連合(EU)・日本とともにこの問題について先週世界貿易機関(WTO)に仲裁を要請した。WTOは今年1月末に中国のレアアース輸出制限措置が国際貿易基準に違反すると判定した。それでも変わる兆しが見えないためオバマ米大統領が直接乗り出したのだ。中国はすでに1990年代からレアアース生産を核心国家課題としている。2010年に日本と尖閣列島紛争が起きた時には対日輸出禁止というカードを持ち出したことがある。いまは世界を相手に力を誇示している。今年の輸出クォータを2010年水準で据え置き、輸出価格は国内向け価格より60%高く策定した。
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