中国が生産をほぼ独占する希土類(レアアース)が太平洋の海中に大量に埋蔵されている事実が確認された。
研究チームは東京大学海洋研究所などとともにこれまで太平洋の約80カ所で採取した海底地層資料を分析した。その結果ハワイ島を含んだ太平洋中央部約880万平方キロメートルと南東部タヒチ島周辺240万平方キロメートル地域の合わせて1100万平方キロメートルの海底にレアアースが埋蔵されている事実を明らかにした。水深3500~6000メートル地点にレアアースが混ざった厚さ2~70メートルの泥の層があるという。
今回発見されたレアアースの濃度は400~2230ppmで、中国南部のレアアース鉱山に匹敵する規模だ。ここに埋蔵されたレアアース層にはテレビと光学ディスクに使われるテルビウム、電気自動車に使われるジスプロシウム、発光ダイオードに使うユウロピウムなどが混ざっているものと把握されている。何よりこれまで地上でレアアース採掘時に問題となっていた放射性元素のラジウムとトリウムが海底からはほとんど出ず、作業が比較的容易だという。
日本、太平洋で世界最大のレアアース鉱脈を発見(2)
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