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対北朝鮮支援の対価に鉱物を受ければ南北双方に利益

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

北韓資源研究所のチェ・ギョンス所長(56)。

北韓資源研究所のチェ・ギョンス所長(56)は北朝鮮鉱物に関する最高の専門家だ。 北朝鮮の鉱山を30回も調査した。 チェ所長が先月、自分の経験に基づいた著書『新しい地下資源の宝庫、北朝鮮』を出した。

チェ所長は00年から9年間、韓国鉱物資源公社南北協力団長、南北交流協力支援協会資源開発室長などとして、咸境南道端川市(ハムギョンナムド・タンチョンシ)、江原道(カンウォンド)平康(ピョンガン)・元山(ウォンサン)、黄海道(ファンヘド)沙里院(サリウォン)・海州(ヘジュ)一帯の鉱山を訪れた。 「国家情報なので埋蔵量の資料は渡せない」という北朝鮮の関係者を相手に、「それなら私たちは投資できない」というやり取りを続けてきた。

チェ所長は「北朝鮮を支援する代わりに北朝鮮の鉱物を受けて、南北がともにウィンウィンする形を作らなければならない」とし「北朝鮮の鉱物こそが、『一方的に支援している』という批判を解消する現実的な代案となる」と強調した。また「北朝鮮に提供した‘食糧借款’も今年から満期を迎えるが、北朝鮮の鉱物で受けることも考えるべきだ」と提案した。


--北朝鮮鉱物を調査しながら感じた問題点は。

「2001年に韓国企業がタンタル(レアアース)鉱山開発事業を推進したが、中断した。 事前調査が不足し、北朝鮮側が資料をあまり出さなかった。 北朝鮮鉱物開発事業をする場合、埋蔵量はもちろん、電力や周辺鉄道、港湾などのインフラを確認しなければならない」

--そのような事例は他にもあるのか。

「黄海南道の黒鉛鉱山開発当時、北側が『電力は心配しなくてもよい』と確言した。 しかし06年4月の竣工式を控えても電力が十分に供給されなかった。 私が『韓国の記者が来るのに鉱山が止まっていれば恥だ』と話したほどだ。 ようやく電力が供給されたが、一日に12時間ほどしか供給されなかった。 03年12月に平壌(ピョンヤン)で北朝鮮三千里総会社と黒鉛鉱山開発契約書を作成した当時、北側は『大韓鉱業振興公社』から『大韓』という部分を除くよう要求してきた。 南側代表団が『鉱業振興公社という会社は韓国にない』と話すと、北側は『では引き返してほしい』と言って席を立った。 紆余曲折の末、翌年7月に『大韓鉱業振興公社』で契約が締結された」

--北朝鮮鉱物を調べて最も当惑した経験は。

「07年7月に咸南端川市のマグネサイト鉱山を訪れたが、洪水が発生した。 15日の日程だったが、山の中で孤立し、1週間ほど長く滞留することになった。 当時、平壌を出発した北側の人たちは端川市まで来るのに27時間かかった。 道路が断たれたからだ。 滞留期間が長くなると、村の犬が消えて、食事に犬肉が出てきた。 私たち一行への食材が底をついたようだった」

--北朝鮮鉱山の開発は難点だらけなのか。

「とはいえ、傍観するわけにはいかない。 昨年の朝中貿易規模は前年の30億ドルから50億ドルに急増したが、これは中国が北朝鮮の鉄鉱石・石炭などを持っていくからだ。 中国は茂山(ムサン)鉄鉱、恵山(ヘサン)銅鉱など北朝鮮の主要鉱山にすでに投資した。 後に韓半島で採掘される鉱物を中国企業から買い取らなければならない状況になりつつある。 鉱物開発は政経分離原則に基づいて、未来を眺めながら準備しなければならない」



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