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<金総書記死去>不安な後継体制、カギは軍部の支持

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
北朝鮮の朝鮮中央テレビは19日、金正日(キム・ジョンイル)の死去を伝えながら、「わが革命の陣頭には主体革命偉業の偉大な継承者であり、わが党と人民の卓越した領導者である金正恩同志が立っている」と明らかにした。

また後継者であり三男の金正恩(キム・ジョンウン、27)について、「革命偉業を代を継いで輝くように継承完成していける決定的担保」と強調した。金正恩が今後、北朝鮮体制を率いていくことを明確にしたのだ。

だが、金正恩後継体制が無事に到着するまでは越えなければならないヤマが多い。


金正日の場合、1974年2月に労働党第5期第8次全員会議で後継者に内定して以来、金日成(キム・イルソン)の死去(94年)までの20年間、後継授業を受けながら自ら権力基盤を固めた。しかし金正恩は08年に金正日の健康異常をきっかけに、昨年9月に後継者として公式登場した。独自の後継権力を構築するには時間があまりにも不足しているということだ。労働党中央軍事委員会の副委員長以外の他の職責も公開されていない。

金日成の死去当時とは大きく変わった住民の意識も問題だ。経済難によって配給体制が崩れ、資本主義的な要素の流入などで思想武装も以前ほどではない。韓国音楽・ドラマを楽しむ住民が増えるなど「北朝鮮版韓流」が起きているほどだ。特に2万3000余人の韓国定着脱北者が北朝鮮内の親せきや知人に情報を伝えている。

関係当局は北朝鮮住民の間で携帯電話が80万台以上普及している点にも注目している。今年の北アフリカと中東の民主化デモ(アラブの春)の過程では、携帯電話とソーシャルネットワークサービス(SNS)が独裁政権の崩壊に一役買ったためだ。

北朝鮮権力エリートが金日成・金正日時代のように「あなた(首領)がいなければ私たちもいない」式の共同運命体意識を維持できるかも見守る必要がある。安燦一(アン・チャンイル)世界北朝鮮研究センター所長は「金正日は継承直後に先軍政治を繰り広げ、軍部の歓心を得るためにベンツの贈り物、大量昇進のような措置を取った」とし「何よりも北朝鮮権力の核心といえる軍部が金正恩体制に対してどんな立場をとるかがカギ」と述べた。

もちろん北朝鮮が60年以上、前代未聞の独裁体制を構築し、住民を洗脳させた点は体制の維持に一定期間は役立つだろう。軍や保衛部を動員した暴圧的な統治と相互監視体制も続けて作動するとみられる。特に北朝鮮の安定を望む中国が後見の役割を自任する場合、「金正恩体制」が巡航する可能性もある。



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