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ノーベル文学賞の親韓派フランス人作家「韓国文学は若い」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

2008年にノーベル文学賞を受賞したフランスの小説家ジャン=マリ・ギュスターヴ・ル・クレジオ氏(71)。

2008年にノーベル文学賞を受賞したフランスの小説家ジャン=マリ・ギュスターヴ・ル・クレジオ氏(71)は代表的な親韓派だ。 07-08年に梨花(イファ)女子大通訳・翻訳大学院で学生を教え、機会がある度に韓国文学を称賛してきた。 クレジオ氏は今も梨花女子大の碩座教授だ。

クレジオ氏が大山(デサン)文化財団の主管で26日まで開かれるソウル国際文学フォーラム(www.seoulforum.org/2011)に出席した。 2年ぶりの訪韓となる。 24日に会ったクレジオ氏は小説ハン・ガン氏、キム・エラン氏らを取り上げながら「韓国文学は若い」と述べた。「元気そうだ」と話すと、韓国語で「カムサハムニダ(有難うございます)」と答えた。

--韓国文学が若いとは?


「過去の政治的な傾向から抜け出して、さまざまな素材の作品が書かれているようだ。 韓国戦争(1950-53)を経験した世代の作家とは違い、若い作家は韓国人のアイデンティティーを知らせなければいけないという使命感から自由であるようだ。 世代の格差、家族の葛藤のような普遍的な話を扱っている。 韓国文学の新しい声だ。 こういう作品はフランスはもちろん米国でも成功をすると考える」

--韓国作品のフランス語翻訳に問題はないのか。

「難しい質問だ。 私は韓国語の単語をいくつか知っているレベルなので翻訳がうまくいくか判断するのは難しい。 イ・スンウ氏の長編『植物の私生活』を見ると、翻訳はうまくできているようだ。 読みやすかった」

--経験者として、ノーベル文学賞受賞の条件は。

「よく分からない。 ただ、英語はもちろんスウェーデン語にもいくつかの作品が翻訳されなければいけない。 特に審査委員らがスウェーデン語翻訳を好んでいるようだ」

--いつも韓国文学について良い話をする。 韓国文学の限界はないのか。

「(特定はできないが)極端な国家主義や民族主義を込めた作品があるようだ。 英米圏国家やその文化が支配的な現象に対する拒否感を表出している。 文学は出会いの空間であり、政治的な道具として使われてはならない。 国家主義と愛国心は区別されなければいけない」

--どう違うのか。

「国家主義は地域当局と住民の間に見られる現象に似ている。 住民が地域のサッカーチームを応援したり、当局の政策を支持する時、国家主義に流れる余地がある。 一方、愛国心は親子の愛のような絶対的な感情だ。 韓国語の‘ボラム(甲斐)’という言葉は韓国語語彙の豊かさを表す例だ。 フランス語や英語にはない言葉だ。 済州道に行って海女に会い、なぜこんな大変な仕事をするのかと尋ねたところ、『子どもを苦労させず、海女のような仕事をさせないため』と答えた。 私はこうした母親の犠牲が愛国心に似た感情だと考える」

--その愛国心が表れている韓国作品はあるか。

 「黄皙暎(ファン・ソクヨン)氏の作品が好きだが、戦争を扱った彼の作品のうち政治的でありながらも愛国心が表現された作品がある」

--親韓派という評価に対する思いは。

「私の目標は人類についてよりよく知ることだ。 その過程で韓国について勉強している」



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