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【コラム】古里で見た原子力の未来(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
福島原発事故は成長街道を走ってきた韓国の原子力政策にも一大変化を予告する。まず原子力についてきた安全神話という言葉をこれ以上使うことができなくなった。技術的制御に安全を任せた従来の概念は「無条件安全」に変わった。科学技術による「安全社会」から感性重視の「安心社会」に変わった。いま原発の建設費に占める安全性確保費用は30%を占めているが、今後は大きく増えるだろう。原子力発電所を狙ったサイバーテロも最近のイラン原発での例で見るようにいつ起きるかも知れないため一層厳格な対策がなければならない。

使用済み核燃料の保管と再処理、これに必要な技術確保と原子力外交のような問題は世論の支持を得た洗練された国家政策を必要とする。原発事業を持続的にけん引していくためには風力と太陽光発電など新再生エネルギーに対するロードマップが伴わなければならない。もし脱原発に向かうならば新再生エネルギーがどの程度原発を補完できるのか、果たして代替は可能なのかに対する議論も本格化する時だ。

日本のコンサルティング会社ATカーニーは、日本が原発を全廃し脱原発政策を推進する場合、2020年に電気料金が70%上がることになると予想した。電力需要が4%程度増える中で原発の廃炉費用が1基当たり1000億~2500億円、太陽光導入のための送電網強化対策に約4兆円かかると仮定したものだ。日本は現在、原発を軸にしたエネルギー政策の改編は避けられないとみて料金負担に対する国民的議論まで念頭に置いている。


漢陽(ハンヤン)大学のキム・ギョンミン政治外交学科教授は、「この時点で科学技術者・経済専門家・環境論者がともに原発の経済性を調べ直すのも意味あることだろう」と指摘した。原子力専門家らは福島事故以後に日本政府が進めている復旧作業過程を細かく整理している。われわれにも示唆するところが大きいためだ。原子力発電の責任を負っている韓国水力原子力は今年で韓国電力の子会社として分離し10年になる。これまでの成功要因と不十分だった点などを含め国家原子力政策を総点検する良い時期だ。

クァク・ジェウォン大記者



【コラム】古里で見た原子力の未来(1)

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