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【社説】KTX時代に「統一号」社長とは

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
許准栄(ホ・ジュンヨン)コレイル(韓国鉄道公社)社長が「事故だなんて…人がけがでもしましたか」と反問した。2月25日に京畿道華城(キョンギド・ファソン)で発生したKTX列車の熱感知装置事故と関連し、メディアに見せた反応だ。許社長は「異常信号がついたから点検し、また出発した。あくまでも小さな故障…」と、何ともないように話した。途中で止まった列車の中で43分間も不安を感じていた乗客のことは頭にないようだ。波紋が広がると、「言葉がきちんと伝わらなかった」と釈明したが、あまりにも安易な状況判断という批判は免れない。

国民は今、列車に不信感を抱いている。2月の1カ月間、KTX列車の事故だけで4回。大事故につながるところだった脱線(11日)をはじめ、バッテリーの故障(6日)、熱感知センサーの誤作動(25日)、機関の故障(26日)など類型もさまざまだ。KTXだけではない。京仁(キョンイン)線・京義(キョンウィ)線・京春(キョンチュン)線でも事故が相次いだ。定時性を生命とする列車で遅延と延着が日常的に起きている。過去のビドゥルギ(鳩)号や統一(トンイル)号の時代は、列車が延着したり途中で止まっても性能や技術力の面で了解された。今は時速300キロ台を走る高速列車時代だ。日本の新幹線、フランスのTGV、ドイツのICEはわずか10秒の延着でも「事故」と規定するという。人が負傷し列車が倒れる惨事だけが事故ではない。

最高経営者が「小さな事故」と安易に考えていれば、決して対策は出てこない。国民は不安を感じているのに、「何をそんなに心配しているのか」という態度だ。これだから職員はその場しのぎに汲々とし、事故がずっと続く。誰一人として責任を取る人もいない。「コレイルの職員も許社長と同じ考えをしているはずだから、この人たちを信じて高速列車に乗らなければいけないと考えるとぞっとする」という市民の反応も納得できる。


聖水(ソンス)大橋や三豊(サンプン)百貨店の崩壊など各種大事故はなぜ起きたのか。安全不感症から始まったのだ。コレイルで収拾できなければ、監督機関の国土海洋部が動かなければならない。列車運営や管理体系に対する大々的な点検が必要だ。手遅れになってはいけない。すべての災いは小さなことから始まることを過去は示している。



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