天安(チョンアン)艦事件発生から5カ月が過ぎ、韓国の外交がまた重要な局面を迎えている。その間、北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)国防委員長は2度も中国を訪問した。 その結果、北朝鮮と中国は北朝鮮のキム・ジョンウン後継体制構築と中国の対北朝鮮経済支援、6カ国協議再開への‘合意’に到達したと強調している。 一方、韓国と米国・日本は追加金融制裁と韓米連合軍事訓練で北朝鮮に圧力を加えながら、中国とも対立へ向かっている。
金正日委員長が4泊5日間の訪中を終え、中国の胡錦濤国家主席と朝中血盟を誇示した先月31日、米国は金委員長の統治資金に照準を合わせた追加金融制裁を発表した。 天安艦事件後から表れ始めた韓米日-朝中の対決構図がピークに達したという評価も出てくる。
しかし韓米日と中国はこの日をきっかけに、北朝鮮と対話再開を念頭に置いた動きも見せ始めた。 韓国政府は北朝鮮に100億ウォン(約7億円)規模の水害支援を提案した。
米国側は1日にワシントンを訪問する中国の武大偉・韓半島問題特別代表に対し、スタインバーグ国務副長官、キャンベル国務次官補(東アジア太平洋担当)、ボズワース対北朝鮮政策特別代表、ソン・キム6カ国協議首席代表の面談日程を決め、関心を見せた。 魏聖洛(ウィ・ソンラク)韓半島平和交渉本部長も武大偉代表の訪米に合わせて2日にワシントン入りし、6カ国協議再開問題と対北朝鮮制裁議論に入る。
外交消息筋は「こうした一連のイベントは、今後、新しい韓半島情勢が醸成されることを示唆する」と述べた。 ある消息筋は「天安艦事件後に深まった南北対立と米中葛藤の局面を解消したい欲求が関連国に存在している」とし「特に北朝鮮は今月初めの労働党代表者会と後継体制の構築、韓国は11月の主要20カ国・地域(G20)首脳会議、米国は11月中間選挙を控え、北東アジアの状況を安定的に管理する必要性を痛感している」と伝えた。 続いて「こうした変数が絡み、9月に入って南北米中間に水面下の外交戦が本格化する見込みで、9月末の国連総会をきっかけに中国が提案した朝米接触と予備6カ国協議の開催案が深く議論される可能性も排除できない」と見通した。 天安艦事件後、対北朝鮮制裁局面を主導してきた政府が、高度な戦略的判断を求められる局面を迎えている、という指摘が出てくる理由だ。
キム・ソンハン高麗(コリョ)大教授(政治学)は「今後の韓半島情勢の核心変数は、北朝鮮が非核化を履行する姿勢になったかどうかという点だ」と指摘した。 キム教授は「当面、韓国と米国は従来の‘圧力と対話’基調を維持しながら中国との葛藤を解消し、緊密な協議を通じて北朝鮮の態度変化を引き出さなければならない」とし「特に中国に圧力を加える姿勢はとるべきではない」と述べた。
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