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侵略戦争を美化する「靖国」…作品で告発する洪成潭さん



画家洪成潭さん個展

「靖国の迷妄」の前に立った画家洪成潭(ホン・ソンダム)さんは「靖国は侵略戦争を美化するために死んだ魂まで利用する日本の姿を見せる所」と言った。


太平洋戦争も終戦が近付いたころも、彼らは天皇の名を呼び、死に向かって出征しました。「私たちは死んで靖国の庭に桜の花となって咲いてまた会おう」という決意をしながら。こんなあきれた死をいまだ褒めたたえること、侵略戦争を顕彰するために祭祀を行うのが現代日本の危険な姿です」--。

画家洪成潭さん(54)はそんな日本のゆがんだ姿を「靖国の迷妄」と呼んだ。14日、ソウル堅志洞「平和空間 space*peace」で開幕した個展につけたタイトルだ。天皇の軍人という鎖にぐるぐる巻きつけられた若者たちが戦地で赤い花びらのように消えていく姿がピンク色の画の上に染められている。

「美術展で日本人たちと接し、彼らが変に何かに押さえ付けられているという感じを受けました。どうしてみんなそうなのか気になっていましたが、2006年、靖国神社へ行ったとき、ふとわかったんです。あ、日本人はまだ侵略戦争の影を引きずっているなと」

洪成潭さんは靖国神社を20回以上訪れたほか、日本全域に散らばる神社60カ所を踏査した後、「靖国」作品を描き始めた。時々、日本軍慰安婦として働いた人を画の上に載せてみたり、神社にまつられている遺影の写真を持って行ったりして書いた。そのようにして完成した絵を2007年11月、日本の東京ギャラリーマキに展示した。開幕式に日本人たちが皆、沈痛な表情でむせび泣くとき、画家はむしろ感動した。良心が生きていることを確認してやりがいを感じた。

「私は石をぶつけられる覚悟をして絵を展示したが、むしろ私の肩をたたきながら励ますんです。靖国神社は戦没者を哀悼する所ではなく戦争を先導する集団意識の場だという人々もいました」

ちょうど展示場を訪れた詩人金芝河(キム・ジハ)氏は「日本と韓国民が胸の奥深く受けたその傷、トラウマを治癒する絵」とし「(低い位置に展示して)ろうそく1本を絵の前に置き、観覧客がうつむいて見るのがいいだろう」と画家にアドバイスした。

靖国の迷妄展は31日までソウルに展示され、日本の沖縄、台湾、ドイツなどを回る。02-735-5811。



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