共演した女優のオム・ジョンファやチェ・ソンヒョンの存在も、イ・カンジュン役を演じたキム・レウォンを際立たせている。

オム・ジョンファはイ・カンジュンと対決するファムファタールのペ・タジン役を演じ、初めて映画に挑戦するチェ・ソンヒョンは髪型まで変えて詐欺師役を熱演した。


「周辺から、オム・ジョンファさんと演技力を競ったのではと言われているが、まったくそんなことはない。姉と弟のように意気投合できた。チェ・ソンヒョンさんは成長する可能性が高いと感じた」。

キム・レウォンが同作品に特別な愛着を見せる理由は、事実上、入隊前の最後の作品になるからだ。今年８月、公益勤務要員（代替兵役の一種。公益機関で警備・奉仕活動を行う）として入隊する予定だ。もう１作ほど出演する余地があるものの、実現しない場合は「仁寺洞スキャンダル」が２０代最後の作品となる。

ＭＢＣテレビ（文化放送）バラエティー番組「黄金漁場－ヒザ打ち道士」の出演を決めたのも、そうした理由からだった。最近報じられた１億５０００万ウォン（約１０００万円）台にのぼる現金・貴金属の盗難事件など、あえて伝えたくない話まで公開するという覚悟（？）だという。

「私はこの映画の編集版をあらかじめ見たが、個人的には、期待した分だけでき上がったようでうれしい。今回の作品とキャラクターは、私が今後、求めていく演技の出発点になるのでは、という気がする」。



キム・レウォン「“仁寺洞スキャンダル”が新たな出発点」（１）