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「オミクロン株、すでに拡大していた可能性」…WHOへの報告まで2週間以上の空白

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

オミクロン株のスパイク3Dイメージ(右側の四角の中)はオミクロン株でスパイク部分イメージだけを別途表示した。金宇柱(キム・ウジュ)教授は「丸い形のウイルスから突起部分のスパイクだけを別に取り外してイメージを実現したものと理解してほしい」と説明した。[写真 世界保健機関ホームページ、バンビーノ・ジェズ病院ツイッターキャプチャー]

新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)の新たな変異株オミクロン株の出現に、米国や欧州など主要国が再び国境を統制しているが、それ以前にすでに各大陸に広範囲に伝播していた可能性が提起されている。

29日(現地時間)、米CNNの集計によると、この日を基準に旅行制限措置を発表した国は少なくとも70カ国に達する。

これらの国々は南アフリカ共和国が新たな変異株の存在を把握して世界保健機関(WHO)にその深刻性を報告して数時間後の25日から南アフリカ発入国者を禁止する措置を出した。


しかしこのような措置はすでに手遅れだったという指摘が出ている。

オミクロン株は新型コロナ発生初期や今年夏のデルタ株の発見と比較すると「早期発見」という国際社会の好評が出ているが、よく調べてみると最初の報告があってからWHOの報告までに約2週間の空白があった。

南アフリカの科学者は今月9日にボツワナで初めて標本を採取し、これを分析して新たな変異株の存在を確認した。南アフリカ保健当局がWHOに報告したのは24日だ。

WHOは26日に緊急会議を招集してこの変異株を「懸念される変異株(VOC)」に指定してオミクロンと名付けた。

WHOの発表に各国が南アフリカをはじめとする南アフリカ地域の国々に対していち早く入国禁止を発表した。南アフリカの科学者が標本を初めて採取して17日ぶりのことだった。

南アフリカの一日感染者数は今月に入って200人前後を維持していたが、17日から明らかに増加し始めて24日には1000人を超えた。これは南アフリカのハウテン地域で感染者が増えたためだ。

南アフリカ保健当局はこれらの中で相当数がオミクロン株に感染したと推定した。

したがって各国が南アフリカ発入国者を遮断し始めた26日以前から南アフリカではすでにオミクロン株の感染者が増えており、潜伏期を考慮すればアフリカはもちろん各大陸に感染者がすでに移動している可能性がある。

飛行機が飛ばなくなった南アフリカに行ってもいないのにオミクロン株に感染した事例も相次いでいる。先月28日にはカナダでオミクロン株への感染が確認された2人は、最近ナイジェリアを訪問して帰ってきたことが確認された。ナイジェリアはアフリカ中部に位置しているため、すでにアフリカ全般に広まっていたのではないかと懸念されている。アフリカ大陸の中でも相対的に医療技術が進んでいる南アフリカで先に変異株を突き止めたという分析だ。

ポルトガルではプロサッカー団の選手や職員など13人が集団でオミクロン株に感染した。このうち最近南アフリカに行った人は選手1人だった。当局は残りの人々はポルトガル内で感染した可能性を念頭に置いて調査している。

英国スコットランドではこの日6人がオミクロン株の陽性診断を受けた。このうち一部は南アフリカへの旅行経験がないことが分かった。

スコットランド当局者は「オミクロン株が地域に広がっているということ」と話した。

米ワシントン大学のニコール・エレット(Nicole Errett)教授はワシントン・ポスト(WP)とのインタビューで「旅行禁止令を下すほど十分な情報を持つ時であれば、すでに手遅れになっている」と指摘した。エレット氏は「オミクロン株はすでに他の大陸でも発見されていて、旅行禁止は理論的には時間稼ぎができるかもしれない。だがそれも数日から数週ぐらいにすぎないだろう」と話した。



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