世界的に急速に感染が拡大しているデルタ型変異ウイルスに対する新型コロナウイルスワクチンの効能はどうなるだろうか。先月29日に米モデルナとロシアのスプートニクVワクチンもデルタ株に効果があると発表された。
これに先立ちファイザーとアストラゼネカのワクチンの効能が公開されたのに続き、デルタ株を予防する「ワクチン成績表」が輪郭を表わしている。世界保健機関(WHO)が「世界的な支配株になるだろう」と予想したデルタ株の予防効果は既存のコロナウイルス予防効果に劣らず重要になった。
◇モデルナ「抗体2.1倍減ったが、デルタ株予防に十分」
ブルームバーグなどによるとモデルナは2回目のワクチン接種後1週間が過ぎた実験参加者8人から血清を抽出し各種変異株に対する免疫反応をテストした。モデルナは「その結果デルタ株を含め実験したすべての種類の変異株に対し中和抗体を生成した」と明らかにした。中和抗体はウイルスが人の細胞に侵入できないよう防御する役割をする。
ただモデルナ製ワクチンがデルタ株に対抗して生成した中和抗体の水準は既存のコロナウイルスに比べ2.1分の1に減少したことがわかった。中和抗体がナイジェリアで初めて発見されたイータ株では4.2分の1、アンゴラで初めて発見されたA.VOI.V2株では8分の1に減少した。
モデルナは、中和抗体は減少したが変異株を予防するのに十分な水準という立場だ。モデルナのステファン・バンセル最高経営責任者(CEO)は「このような新しいデータは鼓舞的であり、モデルナのワクチンが新たに見つかった変異株から接種者を保護できるというわれわれの信頼を強化させてくれる」と明らかにした。
これに先立ち米ジョージ・ワシントン大学薬学部のジョナサン・ライナー教授は「ファイザーとモデルナのワクチンはデルタ株による疾患予防に約90%、重症と入院予防に95%の効果があると推定される」と話している。
◇スプートニクV開発者「デルタ株への効能90%」
ロイター通信によると、スプートニクVを開発したガマレヤ記念国立疫学・微生物学研究センターのデニス・ログノフ副所長は同日、「スプートニクVワクチンがデルタ株にも約90%の予防効果を見せた」と話した。ログノフ副所長は「デルタ株の予防効果はデジタル医療記録とワクチン接種記録を基に計算された」と説明した。ただ具体的なデータ根拠は提示されなかった。
この説明の通りならば、スプートニクVワクチンはデルタ株予防効果が既存のコロナウイルスに対する効果と大きく差がないという話となる。医学学術誌ランセットに公開されたスプートニクVの既存ウイルス予防効果は91.6%だった。
ファイザーとアストラゼネカのワクチンの場合、2回目の接種完了後のデルタ株予防効果がそれぞれ87.9%と59.8%となった。英公衆衛生局(PHE)が発表した「ワクチン接種回数別変異株感染予防効果」の結果だ。
◇ヤンセンと中国製ワクチンはデータなく「懸念」
これに対し、まだヤンセンのワクチンとシノバックなど中国製ワクチンの場合、デルタ株予防効果データは出ていない状態だ。これに対し米国ではヤンセン製ワクチン接種者はデルタ株感染予防のためファイザーやモデルナ製のワクチンを追加接種すべきという意見も出ている。
「1回接種」が長所とされてきたヤンセンのワクチンは既存コロナウイルスに対する予防効果も66%で、ファイザーやモデルナのワクチンの効能約95%より低い。
ロイター通信は29日、中国だけでなく、インドネシアやブラジルなど複数の国が中国製ワクチンに依存する中でデルタ株予防効果に対する懸念が大きくなっていると伝えた。
最近香港大学の研究陣はワクチン接種者1000人の抗体を調査した結果、シノバック製ワクチン接種者の抗体保有量がファイザー製ワクチン接種者より落ちたと発表した。既存ウイルスに対するシノバック製ワクチンの効能は50.7%水準だ。
◇専門家「2回目の接種率高め、マスク必ず着用」
一方、専門家らはデルタ株の予防効果を高めるために2回目のワクチン接種率を高めなければならないと助言する。ファイザーとアストラゼネカのワクチンを1回だけ接種した場合、デルタ株予防効果が33%にとどまったためだ。
また、ワクチンを2回接種した後もマスクを着用すべきと呼びかけた。デルタ株に対するワクチンの予防効果が既存ウイルスよりやや落ちて、ブレークスルー感染事例も発生するためだ。
ウォール・ストリート・ジャーナルは先月25日、イスラエルで最近デルタ株に感染した成人の半分ほどがファイザー製ワクチンを2回接種しながらも陽性判定を受けたと報道した。
これに先立ちファイザーとアストラゼネカのワクチンの効能が公開されたのに続き、デルタ株を予防する「ワクチン成績表」が輪郭を表わしている。世界保健機関(WHO)が「世界的な支配株になるだろう」と予想したデルタ株の予防効果は既存のコロナウイルス予防効果に劣らず重要になった。
◇モデルナ「抗体2.1倍減ったが、デルタ株予防に十分」
ブルームバーグなどによるとモデルナは2回目のワクチン接種後1週間が過ぎた実験参加者8人から血清を抽出し各種変異株に対する免疫反応をテストした。モデルナは「その結果デルタ株を含め実験したすべての種類の変異株に対し中和抗体を生成した」と明らかにした。中和抗体はウイルスが人の細胞に侵入できないよう防御する役割をする。
ただモデルナ製ワクチンがデルタ株に対抗して生成した中和抗体の水準は既存のコロナウイルスに比べ2.1分の1に減少したことがわかった。中和抗体がナイジェリアで初めて発見されたイータ株では4.2分の1、アンゴラで初めて発見されたA.VOI.V2株では8分の1に減少した。
モデルナは、中和抗体は減少したが変異株を予防するのに十分な水準という立場だ。モデルナのステファン・バンセル最高経営責任者(CEO)は「このような新しいデータは鼓舞的であり、モデルナのワクチンが新たに見つかった変異株から接種者を保護できるというわれわれの信頼を強化させてくれる」と明らかにした。
これに先立ち米ジョージ・ワシントン大学薬学部のジョナサン・ライナー教授は「ファイザーとモデルナのワクチンはデルタ株による疾患予防に約90%、重症と入院予防に95%の効果があると推定される」と話している。
◇スプートニクV開発者「デルタ株への効能90%」
ロイター通信によると、スプートニクVを開発したガマレヤ記念国立疫学・微生物学研究センターのデニス・ログノフ副所長は同日、「スプートニクVワクチンがデルタ株にも約90%の予防効果を見せた」と話した。ログノフ副所長は「デルタ株の予防効果はデジタル医療記録とワクチン接種記録を基に計算された」と説明した。ただ具体的なデータ根拠は提示されなかった。
この説明の通りならば、スプートニクVワクチンはデルタ株予防効果が既存のコロナウイルスに対する効果と大きく差がないという話となる。医学学術誌ランセットに公開されたスプートニクVの既存ウイルス予防効果は91.6%だった。
ファイザーとアストラゼネカのワクチンの場合、2回目の接種完了後のデルタ株予防効果がそれぞれ87.9%と59.8%となった。英公衆衛生局(PHE)が発表した「ワクチン接種回数別変異株感染予防効果」の結果だ。
◇ヤンセンと中国製ワクチンはデータなく「懸念」
これに対し、まだヤンセンのワクチンとシノバックなど中国製ワクチンの場合、デルタ株予防効果データは出ていない状態だ。これに対し米国ではヤンセン製ワクチン接種者はデルタ株感染予防のためファイザーやモデルナ製のワクチンを追加接種すべきという意見も出ている。
「1回接種」が長所とされてきたヤンセンのワクチンは既存コロナウイルスに対する予防効果も66%で、ファイザーやモデルナのワクチンの効能約95%より低い。
ロイター通信は29日、中国だけでなく、インドネシアやブラジルなど複数の国が中国製ワクチンに依存する中でデルタ株予防効果に対する懸念が大きくなっていると伝えた。
最近香港大学の研究陣はワクチン接種者1000人の抗体を調査した結果、シノバック製ワクチン接種者の抗体保有量がファイザー製ワクチン接種者より落ちたと発表した。既存ウイルスに対するシノバック製ワクチンの効能は50.7%水準だ。
◇専門家「2回目の接種率高め、マスク必ず着用」
一方、専門家らはデルタ株の予防効果を高めるために2回目のワクチン接種率を高めなければならないと助言する。ファイザーとアストラゼネカのワクチンを1回だけ接種した場合、デルタ株予防効果が33%にとどまったためだ。
また、ワクチンを2回接種した後もマスクを着用すべきと呼びかけた。デルタ株に対するワクチンの予防効果が既存ウイルスよりやや落ちて、ブレークスルー感染事例も発生するためだ。
ウォール・ストリート・ジャーナルは先月25日、イスラエルで最近デルタ株に感染した成人の半分ほどがファイザー製ワクチンを2回接種しながらも陽性判定を受けたと報道した。
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