「観光特区はあるが、なぜ福祉特区はないのか」。鄭明姫(チョン・ミョンヒ)釜山(プサン)北区庁長(共に民主党)が16日、青瓦台(チョンワデ、大統領府)に「福祉特区指定」を要求する手紙を送った。国が社会福祉事業を拡大するため地方自治体が一般事業ができないほど財政が悪化したという理由からだ。
鄭庁長は20日、中央日報の電話インタビューで「公務員の人件費130億ウォン(約13兆円)を確保できないほど北区の財政が悪化している。補正予算を確保して人件費を支給するが、財政が破綻しそうだ」とし「国家福祉事業に対する自治体の予算投入比率を調整する必要がある」と訴えた。釜山北区の今年の本予算4125億ウォンのうち福祉費は2945億ウォン(71.4%)。北区の財政自立度は26.8%と、全国最下位レベルだ。
福祉事業は政府と地方自治体が法で定めた比率で予算が投入される。福祉事業のうち改善が最も急がれるのが65歳以上の高齢者に支給される「基礎年金」というのが鄭庁長の主張だ。
基礎年金法によると、高齢者の比率によって地方自治体の負担率が決まる。高齢者比率が20%以上なら自治体の負担率が1%で最も低く、14-20%なら4%、14%以下なら9%を負担するよう規定している。釜山北区の高齢者人口は4万1000人で、人口全体(約30万人)の13.5%。北区に新都市などが造成されたことで若者が増え、高齢者の人口比率が低い。北区の基礎年金負担率は9%だ。
北区の基礎年金受給者は3万1000人。地方自治体の負担率9%を適用すれば、北区の基礎年金負担額は計79億5500万ウォンとなる。高齢者人口は似ているが、自治体負担率が4%の釜山金井区(クムジョング)と比較すると45億ウォンほど多い。鄭庁長は「福祉事業のうち自治体の財政投入比率が最も高い事業が基礎年金」とし「今年3月には基礎年金支給額が増えるだけに自治体の負担率基準を調整する必要がある」と指摘した。
鄭庁長は文在寅(ムン・ジェイン)大統領に手紙を書く前、国会と企画財政部の門を叩いた。しかし法の改正まで長い時間がかかると判断した鄭庁長は青瓦台に直接手紙を書くことにした。鄭庁長は「福祉事業は国家事業だが、自治体に財政負担を押しつければ本当の意味の地方分権が実現しない」とし「文政権が成功するには自治体が区民のための事業を実施し、区民の生活の質が向上しなければならない。青瓦台は自治体の声を軽く聞き流してはいけない」と訴えた。
前例がある。政府は2008年、基礎生活受給費負担が多い地方自治体に国費支援額を10%増やした。その結果、釜山北区の基礎生活受給費負担率は9%から3%に下がった。鄭庁長は「基礎生活受給費に続いて基礎年金でも財政が劣悪な自治体に国費支援額を増やす案を考慮すべき時がきた」と強調した。
鄭庁長は元薬剤師で、市民団体の本部長として活動した2004年に共に民主党に入党し、2014年に釜山市議員になった。
鄭庁長は20日、中央日報の電話インタビューで「公務員の人件費130億ウォン(約13兆円)を確保できないほど北区の財政が悪化している。補正予算を確保して人件費を支給するが、財政が破綻しそうだ」とし「国家福祉事業に対する自治体の予算投入比率を調整する必要がある」と訴えた。釜山北区の今年の本予算4125億ウォンのうち福祉費は2945億ウォン(71.4%)。北区の財政自立度は26.8%と、全国最下位レベルだ。
福祉事業は政府と地方自治体が法で定めた比率で予算が投入される。福祉事業のうち改善が最も急がれるのが65歳以上の高齢者に支給される「基礎年金」というのが鄭庁長の主張だ。
基礎年金法によると、高齢者の比率によって地方自治体の負担率が決まる。高齢者比率が20%以上なら自治体の負担率が1%で最も低く、14-20%なら4%、14%以下なら9%を負担するよう規定している。釜山北区の高齢者人口は4万1000人で、人口全体(約30万人)の13.5%。北区に新都市などが造成されたことで若者が増え、高齢者の人口比率が低い。北区の基礎年金負担率は9%だ。
北区の基礎年金受給者は3万1000人。地方自治体の負担率9%を適用すれば、北区の基礎年金負担額は計79億5500万ウォンとなる。高齢者人口は似ているが、自治体負担率が4%の釜山金井区(クムジョング)と比較すると45億ウォンほど多い。鄭庁長は「福祉事業のうち自治体の財政投入比率が最も高い事業が基礎年金」とし「今年3月には基礎年金支給額が増えるだけに自治体の負担率基準を調整する必要がある」と指摘した。
鄭庁長は文在寅(ムン・ジェイン)大統領に手紙を書く前、国会と企画財政部の門を叩いた。しかし法の改正まで長い時間がかかると判断した鄭庁長は青瓦台に直接手紙を書くことにした。鄭庁長は「福祉事業は国家事業だが、自治体に財政負担を押しつければ本当の意味の地方分権が実現しない」とし「文政権が成功するには自治体が区民のための事業を実施し、区民の生活の質が向上しなければならない。青瓦台は自治体の声を軽く聞き流してはいけない」と訴えた。
前例がある。政府は2008年、基礎生活受給費負担が多い地方自治体に国費支援額を10%増やした。その結果、釜山北区の基礎生活受給費負担率は9%から3%に下がった。鄭庁長は「基礎生活受給費に続いて基礎年金でも財政が劣悪な自治体に国費支援額を増やす案を考慮すべき時がきた」と強調した。
鄭庁長は元薬剤師で、市民団体の本部長として活動した2004年に共に民主党に入党し、2014年に釜山市議員になった。
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