韓国の国民と政府、企業が保有する国富（国民純資産）が１京６３０兆ウォン（約１０５１兆円）と集計された。２０１２年基準で国民１人当たり２億１２５９万ウォンとなる金額だ。１３７７兆ウォンである同年の国内総生産（ＧＤＰ）の７．７倍に相当する。ＧＤＰが国全体の年間所得なら国民純資産は負債を除いた財産だ。韓国銀行と統計庁は１４日、８年間の準備の末に国民貸借対照表の作成を終え国民純資産規模を初めて発表した。企業の資産と負債が一目でわかる貸借対照表（バランスシート）のように韓国の経済主体の資産と負債を容易に把握できるようにしたもの。

国富のうち土地の価値は５６０５兆ウォン、建築物は３８５２兆ウォンと集計された。不動産資産が全体の８９％を占めた。不動産のうち住宅と付属土地の時価総額は３０９４兆ウォンと推算された。研究開発を通じて得た知的財産の価値は２５３兆ウォン、地下資源は２６兆ウォンと評価された。

経済主体別では非営利団体を含めた個人の純資産が６０５６兆ウォンで、政府は２７３６兆ウォンを保有していた。１人当たり個人純資産は１億２１１２万ウォン、４人世帯基準では４億８４４９万ウォンとなった。しかしこれは単純平均値で、一般国民の実際の保有資産とは差があると予想される。国民の１％に当たる５０万人が全国土の２６．２％を所有しているためだ。


４人世帯の純資産を２０１２年の平均為替相場の１ドル＝１１２６ウォンで換算すると４３万ドルで、米国の４８％、日本の４７％水準だった。しかし国民純資産がＧＤＰの何倍かを示す指標では、韓国が７．７倍で、フランスの６．７倍、日本の６．４倍、オーストラリアの５．９倍など主要国より高かった。経済規模に比べると国民純資産の金額が多いということだ。韓国銀行のチョ・テヒョン国民貸借対照表チーム長は、「韓国の地価が国土面積が広い他の国より相対的に高く評価されたのでこの数値が高い」と話した。