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地球上で2番目に強い韓国海兵隊…日中が追い上げてくる(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

タイで行われたコブラゴールド訓練で海兵隊員が上陸部隊を援護している。米海兵隊が主管するこの訓練は仮想の紛争発生地域に多国籍軍を投じて紛争を終息、安定化させる過程を熟達するために実施する。(写真=米海兵隊)

◆ベールに包まれた中国海兵隊

中国人民解放軍の海兵隊は海軍陸戦隊だ。ところが海軍陸戦隊に関する情報は多くない。現在、海軍陸戦隊兵力が何人かも秘密だ。部隊の位置と任務、装備などほとんどが外部に知られていない。推定だけが可能だ。

中国軍事専門家のキム・テホ翰林国際学大学院教授は「海軍陸戦隊が10万人に増えるという報道があったが、現在の兵力規模は3、4個旅団3万-4万人と推定される」と述べた。各旅団には1個機甲連隊、3個機械化歩兵大隊、1個歩兵大隊、1個特殊作戦大隊、砲兵大隊、技術化学大隊、通信・電子戦大隊があるという。


海軍陸戦隊は中国が自国で開発した水陸両用歩兵戦闘車ZBD-05を持つ。韓国と日本の水陸両用車KAAV7(AAV7)は米国製だ。この水陸両用車は防御力を犠牲にして最高速力を高めた。ウォータージェットを利用し、海を最高時速28キロで滑るように進む。KAAV7(AAV7)の海上最高速力は時速13キロ。30ミリ機関砲、12.7ミリ機関銃に対戦車ミサイルまで搭載している。

また、人民解放軍海軍はヘリコプターの離着陸が可能な2万5000トン級071型(崑崙山級)強襲揚陸艦5隻を実戦配備し、1隻を建造中だと、米軍情報当局は把握している。米海兵隊をモデルに超水平線上陸作戦能力を導入しようとしているのだ。超水平線上陸作戦とは、敵の観測と射程距離から抜け、水平線の向こうの遠距離海上から海上と空中を通じて海兵隊を上陸させる作戦をいう。

海軍陸戦隊は台湾侵攻の核心戦力という。しかしキム・テホ教授は「現在の水準では不可能」と評価した。その代わり南シナ海、スプラトリー諸島(中国名・南沙諸島)、パラセル諸島(西沙諸島)を守ったり、東シナ海の尖閣諸島を攻撃する役割が与えられたと推定される。

しかし海軍陸戦隊の最終的な目標は米海兵隊のように大規模な海外遠征部隊に成長することだ。中国は米国とともに世界の覇権を争うG2と考える。キム・テホ教授は「中国がいつまでにこの目標を達成しようとしているのかは分からない」としながらも「現在、海軍陸戦隊の増強ペースが速いのは事実」と述べた。

中国中心の陸・海上経済圏を構築するという「一帯一路」上にあるアフリカのジブチとパキスタンのグワダル港に中国人民解放軍海外軍事基地が建設された。この基地を防御する任務を海軍陸戦隊が担っている。

中国人民解放軍は新たに海軍陸戦隊部隊を構成するのではなく、従来の陸軍部隊を海軍陸戦隊部隊に変えている。北京と東北3省、山東半島一帯を管轄する北部戦区の第77旅団が代表的だ。この旅団はもともと陸軍の自動車化歩兵旅団だった。昨年初め、この部隊は海軍陸戦隊に編入されたという。

第77旅団は韓半島(朝鮮半島)から近い山東半島に駐留している。このため第77旅団は有事の際、最初に韓半島に投入できる中国人民解放軍部隊に挙げられる。

海軍陸戦隊は昨年12月、韓半島有事を仮定した大規模な上陸訓練を実施した。中国軍網は海軍陸戦隊が山東半島の数カ所の港で海上運送と戦略物資積載上陸訓練をしたと報じた。当時の訓練に第77旅団が参加したとみられる。中国人民解放軍海軍陸戦隊の射程圏に南シナ海と東シナ海だけでなく韓半島が入っているということだ。

◆小さくて強い軍隊を目指す韓国海兵隊

海兵隊は味方の基盤がない敵の海岸に砲火の中でも上陸する部隊だ。基本的に不利な戦況を仮定して作戦を立てる。リスクを負うのは基本だ。このため海兵隊ならではの独特の組織と文化が築かれた。海兵隊を海兵隊らしく成長させる環境を整えるのが国防部と合同参謀本部の役割だ。

しかし韓国海兵隊はこれまで向こう見ずに戦わなければならなかった。国防部国防改革室長を務めたホン・キュドク淑明女子大政治外交学科教授は「海兵隊が軍の内部でも少数であるため声も出せず、国防部や合同参謀本部が考える海兵に対する戦略的な価値も高くなかった」と説明した。しかしホン教授は「海兵隊は必要な時に最も柔軟に投入できる部隊であり、重要性はますます高まっている」と話した。

韓国が日本と中国を相手に全面戦争をする状況は現実的に考えにくい。しかし独島や離於島(イオド)など海上領有権紛争のため制限的な衝突は起こり得る。イ・ピョギュ檀国大海兵隊軍事学科教授は「米海兵隊の研究によると、海兵隊の攻撃は海兵隊が最もよく防御できるという」とし「上陸作戦ができる海兵隊の存在は周辺国に負担となり、武力の使用を避けるようになる」と述べた。

海兵隊は有事の際、北朝鮮に深く入り込んでいち早く大量破壊兵器(WMD)と関連施設に対応する「立体機動作戦」の核心戦力だ。また、韓国が国際社会の人道的支援と災害救助の責任を果たす場合、海兵隊を派遣することがある。海兵隊は米海兵隊が主管するカーンクエスト(Khaan Quest)とコブラゴールド(Cobra Golde)国際訓練に参加し、国際人道的支援と災害救助能力を高めた。

韓国海兵隊は現在、2個師団と2個旅団を持つ。ところが2個旅団のうち1個旅団(済州を守る第9旅団)は浦項(ポハン)の第1師団の1個大隊兵力を順に受ける部隊だ。全体的に陸軍の1個軍団規模にもならない。少子化で入隊する20代の成人男性が減る状況の中、海兵隊だけは定員を増やしてほしいと要求するのは容易でない状況だ。

難しい条件だが、海兵隊を充実させることは可能だ。海兵隊が以前から推進している空地機動部隊構造への改編だ。空地機動部隊とは、独立戦場で一定期間にわたり任務を遂行できるよう指揮部隊と地上・航空・軍需部隊を統合して編成した部隊をいう。

海兵隊は現在、旅団級空地機動型部隊を師団級に育てている。従来の連帯に情報中隊、装輪装甲車中隊、上陸型120ミリ迫撃砲中隊を加えて旅団にしている。また、2021年を目標に海兵隊航空団の創設を進めている。今年から上陸機動ヘリコプター約30機、攻撃ヘリコプター約20機を導入する。今年7月に上陸機動ヘリコプター「スリオン」1機が墜落し、人命事故が発生した。しかし今まで多くの挑戦を克服したように海兵隊は航空団の創設を実現させるだろう。

また海兵隊は装輪装甲車を導入して新型水陸両用車を開発している。新型水陸両用車は現在のKAAV7より速度は速く、火力はさらに強く設計される。そして海兵隊の上陸作戦ドローンボット戦闘システムと海兵隊ウォリアープラットホームを備える。

この程度なら、まだ不足するものの韓国海兵隊が北東アジア海兵隊三国志で有利な地位を確保できる。陸・海・空軍の隙間でも計画した通りに予算が確保されるという条件を満たせばだ。



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