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<Mr.ミリタリー>米・露・中に火がついた極超音速武器…韓国は着手できず(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
最大軍事強国の米国・ロシア・中国が極超音速武器の開発を進めている。ロシアと中国が先に開発すると、技術で優位だった米国が驚いた。慌てた米空軍はファストトラックでこの武器の開発に入った。米空軍は先月、B-52H戦略爆撃機に極超音速武器AGM-183A(ARRW)を装着し、試験に成功した。極超音速武器は非常に速度が速いうえ、低高度飛行に回避機動能力まであり、現在の技術では防ぐ方法がない。不可抗力だ。戦争の版図を変える次世代ゲームチェンジャーであるため、命運をかけている。

極超音速武器の速度基準は音速(マッハ)5以上だ。米軍の代表的な巡航(クルーズ)ミサイルのトマホークはマッハ1以下であるため迎撃が可能だ。マッハ20以上の速度を出す大陸間弾道ミサイル(ICBM)があるが、飛行軌跡を予測できるため防御できる。しかし極超音速武器は発射された後、高度と方向を不規則的に変えるうえ、超スピードで飛行する。したがってレーダーで探知するのが難しいだけでなく、探知しても迎撃する時間的な余裕がない。今後、極超音速武器が第4次産業革命のAI(人工知能)の技術と結びつけば、30基以上の極超音速武器(ミサイル)が互いに標的情報を共有し、任務を分担して打撃することもできるという。ひとまず開発さえすれば、生産単価が弾道ミサイルより相対的に安い。したがって10年後の戦争は極超音速武器を保有する国の一方的なゲームになる見通しだ。

ロシアと中国がこのような最先端武器を配備すれば、米国がエストニアや台湾を守るのが難しくなるというのが、専門家らの考えだ(「The National Interest」2019年5月15日)。中国は米国の空母やグアム・沖縄などの米軍基地をあっという間に撃沈または焦土化できる(「米議会調査局報告書」2019年1月8日)。韓半島(朝鮮半島)有事の際、中国が加担すれば、極超音速武器は威力を発揮する。韓国を助けるために増援された米空母を撃沈または無能化でき、沖縄米海兵隊やグアムの戦略爆撃機は出発もできないかもしれない。中国の極超音速武器は在韓米軍のTHAAD基地はもちろん、在日米軍基地とインドにも脅威となる。今後、米国が推進中のインド太平洋戦略の最大の悩みになるとみられる。


逆に米国が極超音速武器で武装すれば、グアム付近の潜水艦や戦略爆撃機で中国の主な標的を15分以内に打撃できる。シン・ヨンスン元合同参謀本部武器体系調整官の話だ。中国軍の前方指揮所、防空ミサイル、弾道ミサイル基地はもちろん、さらには動く車両までも破壊できる。したがって米国は中国の一帯一路戦略による影響力拡張に対応し、欧州に対するロシアの脅威に備えるため、極超音速武器をできる限り早期に確保する必要がある。このため米国は「通常戦力による全地球的即応打撃(CPGS)」計画も持つ。

現在開発中の極超音速武器は2種類ある。1つ目は極超音速飛行体(グライダー)だ。弾道ミサイルのように初期の推進力でマッハ5-20程度の速度を出し、飛行体が推進体と分離して滑降する方式だ。飛行体には通常兵器または核弾頭が装着されている。米空軍が先月、1億ドルを投入して試験に成功したARRWが代表的な例だ。米空軍は2021年までに配備する計画だ。この武器はB-52Hで投下すれば、推進ブースターによってマッハ20の速度を出すが、その推進力で標的まで飛行する。空母用ステルス戦闘機F35Cにも装着する予定だ。

2つ目は固体燃料またはスクラムジェットエンジンで飛行機のように飛行する極超音速ミサイルだ。米空軍が開発中の極超音速ミサイルはHCSWだが、2022年の配備を目標にしている。米ロッキードマーチンが昨年4月に9億2800万ドルで契約し、本格的に開発している。米国防高等研究計画局(DARPA)が開発中のスクラムジェットエンジンを活用した空気吸入型極超音速ミサイルはマッハ13まで速度を出すとみられる。スクラムジェットエンジンは空気を超音速で吸い込んで圧縮し、高出力を出す最先端エンジンだ。トランプ政権は今年、極超音速武器に26億ドルを米議会に要求した。



<Mr.ミリタリー>米・露・中に火がついた極超音速武器…韓国は着手できず(2)


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