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韓国で1分に33台売れたスイッチ、任天堂の復活導いた(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
任天堂のジェットコースターのような逆転はどうして可能だったのだろうか。業界では世界的トレンドであるニュートロ(new+retro、新しい復古)現象がスイッチ発売のタイミングと絶妙に合致したという点に注目している。ニュートロは中年層が青年時代に楽しんだ文化が最近の若い世代にも新しい感性として人気を呼ぶ産業全般の現象を指す。スイッチの序盤の人気を牽引したソフト「スーパーマリオ・オデッセイ」、「ゼルダの伝説:ブレス・オブ・ザ・ワイルド」、「ポケットモンスター Let’s Go! ピカチュウ」などは全30~40代が幼い頃に楽しんだゲーム・シリーズの最新作だ。

韓国コンテンツ振興院のチャン・ミンジ研究員の説明だ。

「スイッチは今の30~40代が子供の頃に初めて触れた携帯用アーケード・ゲーム機ととても似ている。その頃楽しかった思い出を持つ人達が経済力を持つようになり、スイッチと関連ゲームソフトを積極的に購入している。また、PCとスマートフォンでゲームに触れ、アーケード・ゲーム機の経験が全くない10~20代にとってもスイッチは新鮮なゲーム機だ。スマートフォン、既存のコンシューマ・ゲーム機とは違って持ち歩いて楽しむこともでき、ベッドに横になりながらやることもでき、テレビにつないでもできるからだ。あらゆる年代にわたって訴求できる多様な魅力が現在のスイッチ・ブームを牽引している」。


実際、ことし1月初めに米国・ラスベガスで開かれた「CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)2019」でもゲーム市場のニュートロ現象は目立った。ソニーなど屈指のゲーム・メーカーのブースでバーチャルリアリティ(VR)、拡張現実(AR)を適用した最先端ゲームを体験するための観覧客も多かったが、ストリートファイター2、バブルボブル、ダブルドラゴンなどの古典的ゲームを最近の機器で楽しめるようにした企業のブースにも多くの人が集まった。

トイフレンズのキム・ギョングンMDは「30~40代の場合は過去を懐かしむために、それより若い世代は復古スタイルに関心を持ったことからゲーム機を購入するのが最近のトレンド」と説明した。

数年間ゲーム市場を掌握してきたモバイル・ゲームに興味を失った人々が増加している点も原因だ。特にモバイル・ゲームの中で最も比重が高い多人数同時参加型ロール・プレイング・ゲーム(MMORPG)の大半が採択している部分有料化(free to play)システムに対して疲れを訴える人が多い。部分有料化は、ゲーム自体は無料または廉価でダウンロードすることができるが、更に楽しむためにはアイテムを購入しなければならないなど、追加課金を続ければならないシステムを指す。KB金融支柱経営研究所のイ・テクス研究委員は報告書「家庭用ゲーム機スイッチの成功と任天堂の再起」で「過去には無料または1000ウォン、2000ウォンでできたモバイル・ゲームを置いてそれぞれ5万~6万ウォンのコンシューマ・ゲームのソフトを買うことに疑問を持つ人々が多かったが、モバイル・ゲームで『課金』を続け、それより多くのお金を使うことになるという経験が積み重なり、人々の認識が変わりつつある」と説明した。

老若男女がいずれも楽しめるタイトルが多いこと、数人が一緒に楽しみやすいようにハードウェアの拡張性が良いということもスイッチ・ブームを持続させる要因だ。スイッチはゲームによって8人まで同席して一緒にプレイすることができる。

韓国大型ゲーム社の関係者は「最近、友人の家族とキャンプに行ったが、6人の子供達が一緒にスイッチ用ゲームをしながら良い時間を過ごした」とし、「モバイル・ゲームのようにオンライン上で会うのではなくオフライン上で直接会って一緒にやった方が面白いゲームが多いことが大きな長所」と話した。



韓国で1分に33台売れたスイッチ、任天堂の復活導いた(1)


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