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【社説】山火事対応を自画自賛…夜間用ヘリから準備を=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
大規模な山火事は主に江原道(カンウォンド)で発生する。普通、空気が乾燥して風が強い春に発生する。襄陽(ヤンヤン)や杆城(カンソン)の間で吹く局地的強風「譲杆之風」が火を四方に広げる。2005年の襄陽山火事は洛山寺(ナクサンサ)を焼失させ、2000年の東海岸山火事はソウル汝矣島(ヨイド)面積の10倍の山林を燃やした。この2件の山火事も、今月4日に発生した高城(コソン)・江陵(カンヌン)・束草(ソクチョ)山火事と同じく4月上旬に発生した。ある程度の予測が可能ということだ。

2000年、2005年、そして今回の山火事に共通する点がある。夜間には事実上、鎮火作業が中断するという点だ。消防人員が大規模に投入されるが、火が道路や民家に広がるのを防ぐ役割をする程度だ。消防庁が保有する散水車では局地的な対応だけが可能で、実質的な鎮火作業はできない。風が弱まることを祈り、夜が明けた後にヘリコプターを動員した本格的な鎮火作業に入る。14年前、19年前も同じだった。文在寅(ムン・ジェイン)大統領が深夜に「使用可能なすべての人員と装備を投入すべき」と緊急指示を出したが、現場では虚しく聞こえるしかない。

装備がないからだ。米国などで使用される夜間に投入可能な大型消防用ヘリコプターは韓国にない。山火事用の鎮火車もない。昨年初めて夜間に出動できる消防ヘリコプター1機を確保した。ところでこのヘリコプターは大きさが小さく、強風が吹く時は飛行するのが難しい。江原消防本部が昨年、国会に強風の日にも夜間に投入できる大型ヘリコプターを購入してほしいと要請したが、予算は配分されなかった。こうした過程で250億ウォン(約25億円)の夜間投入可能ヘリコプター導入は実現しなかった。


山岳地帯に特化した鎮火車の導入も予算のため阻まれた。ドイツ製のこの車両は1台あたり約10億ウォンで、3000リットルのタンクを搭載している。韓国のように山が多いところでは必要な装備だが、全国に1台もない。江原消防本部が2台を購入しようとしたが、国会で予算処理が延期され、1台も確保できなかった。空から投じて山火事を鎮火する「消火弾」が開発され、昨年3月に試演まで行われたが、「実戦投入」は準備されていなかった。準備されていたとしても今は夜間に使用するのは事実上不可能だ。山火事はたいてい強風が吹く日に発生するが、そのような日の夜に消火弾を載せて運ぶヘリコプターがない。

崔文洵(チェ・ムンスン)江原道知事は5日のインタビューで「山火事が発生すれば直ちに行って鎮圧できる組織を作ったが、ヘリコプターを一つ買ってほしいとずっと要求している」と述べた。江原道庁は中央政府や国会のせいにする前に、地方の予算を活用する積極性を見せてほしい。中央政府は特別災難地域指定、補正予算など後続対策を大騒ぎするのではなく、数十兆ウォンのばらまき予算の一部を夜間消防ヘリコプターなど必須装備の購入に投入する案を出すべきだろう。

幸いにも山火事が一日半で消えると、与党は青瓦台と首相室の迅速な対応を自慢し、自由韓国党は黄教安(ファン・ギョアン)代表の現場訪問を称賛した。必要な対応策を真摯に話す政治家や官僚は見えない。このように後手後手に回れば、山火事はいつでもまた我々の生活の基盤を脅かすだろう。



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