サムスン電子の李在鎔（イ・ジェヨン）副会長が９日、光復節（解放記念日）記念仮釈放の対象者に決定されたことに対する政界の反応は分かれた。

尹錫悦（ユン・ソクヨル）前検察総長はこの日、選挙キャンプの報道官室を通じて「本日、法務部仮釈放審査委員会の決定は決まった要件と手続きによって行われたと承知しており、その決定は尊重する」という少し短い立場を出した。また、「崔順実（チェ・スンシル）国政壟断」特別検察官捜査チームのチーム長を務め、李副会長の拘束を主導した。

国民の力のチョン・ジュヘ院内報道官は「サムスンは国と世界経済で占める地位を踏まえ、今後も経済の発展に貢献して社会的責任を全うするきっかけになってほしい」と話した。他の国民の力の大統領候補らは「仮釈放は国家経済に対する貢献につながるべきだ」〔崔在亨（チェ・ジェヒョン）前監査院長〕、「サムスンは革新を通じてわが経済に対する重大な責任を全うしてほしい」（ユ・スンミン前議員）という立場を出した。


共に民主党のイ・ソヨン報道官は「法務部が仮釈放の要件と手続きを踏まえて審査判断したことに対し、その決定を尊重する」として「政府が苦心の末に仮釈放を決めたことから、サムスンがワクチンの確保と半導体問題の解決などにおいてさらに積極的役割を果たしてほしい」と伝えた。

与党の大統領候補である李在明（イ・ジェミョン）京畿（キョンギ）知事は選挙キャンプの立場文を通じて「財閥という理由で特別優遇や不利益を与えてはならず、公正であるべきだというのが李在明候補の普段の考え」とし「李在鎔氏が国民世論に合致するように反省し、刷新する姿を見せてほしい」という立場を明らかにした。

だが、キム・ドゥグァン議員はフェイスブックに「本日は財閥権力の前に法務部がひざまずいた恥辱の日として記録されるだろう」と話した。正義党のオ・ヒョンジュ報道官も「本日の決定はロウソクの上に立てられた文在寅（ムン・ジェイン）政府が国民に約束した公正や平等、正義の価値を自ら踏みにじる行為」と批判した。

民主社会のための弁護士会は論評を出して「李副会長の仮釈放を許可したのは財閥に対する特別優遇」と明らかにした。参加連帯も「李副会長に対する仮釈放決定は正しくない財閥総師に対する特別優遇や司法の正義に対する死亡宣告」として「文在寅大統領の対国民謝罪と朴範界（パク・ボムゲ）法務部長官の辞退を促す」と明らかにした。

財界は歓迎した。全国経済人連合会は「法務部の決定は韓国が世界半導体市場で技術的優位を占め、ひいては新しい経済秩序の中心に立つ契機になるだろう」とし、「今回の措置は韓国経済の危機克服と再飛躍に対するサムスンの牽引車の役割を望む国民的要求が反映されたことであるため、サムスンはこのような期待に応じて投資と雇用創出に積極的に立ち向かってほしい」と明らかにした。

大韓商工会議所のウ・テヒ常勤副会長は「李副会長が赦免でない仮釈放の形で企業経営に復帰することになった点は残念だ」と話した。韓国経営者総協会も「仮釈放は就職制限、海外出張の制約など経営活動に困難があり、後ほど李副会長が経営活動に専念することができるように最大限の行政的配慮が必要だ」と促した。