日本地理学者、林子平の1802年版『大三国之図』を使ってスカーフやTシャツなど独島独島(トクド、日本名・竹島)グッズを作った青年ら。左側から作曲家のパク・ユンソンさんと会社員のシン・チャンハクさん、チェ・ソウォンさん、ユン・ドンミンさん。カン・ジョンヒョン記者
独島関連の古地図でエコバッグやスカーフ・Tシャツなどのグッズを作ったシン・チャンハクさん(39)、ユン・ドンミンさん(37)、パク・ユンソンさん(34)、チェ・ソウォンさん(26)は「独島が昔から韓国の領土だったという事実を具体的なイメージで見せる効果が大きい」と話した。
彼らがグッズとして活用した地図は日本江戸時代の地理学者、林子平が編纂した1802年版『大三国之図』、オーストリア王立軍事地理研究所が1904年に製作した軍事地図、米国太平洋司令部陸軍航空対の1943年の地図などだ。すべて独島を韓国の領土として明記している。このうち『大三国之図』は朝鮮土地は黄色、日本の領土は橙色で表記してあるため、黄色である独島が韓国の土地であることがひと目で分かる。4人のうち、独島問題に真っ先に関心を持ったのはシン・チャンハクさんだ。大学時期から「私たちの文化を育てる会」のイ・フンソク常任理事との縁で独島関連の古地図の価値を知るようになり、就職後、給料を集めて2015年古地図購入資金1億3000万ウォン(約1250万円)を後援したこともある。
「林子平の地図は米国のオークションで4000万ウォンで落札しました。大きな価値がある地図なのに、人々にその意味を持続して知らせるのが容易ではありませんでした」(シン)
シンさんのこのような悩みは2019年に米国エモリー大学に留学してからも続いた。MBA過程で共に学んだユン・ドンミンさんに心の内を打ち明け、ユンさんはグッズアイテムにしてみたらどうかというアイデアを出した。
「日常生活で使う商品に応用すれば人々がソフトに接しやすいと思ったんです。日本の古地図にも独島が韓国の土地として表記されているだろうと思ってぼんやり知っていることと、直接見て使うのは違いますから」(ユン)
本格的なグッズ製作は今年6月に2人が留学を終えて帰国してから始まったが、準備は米国から進めてきた。彼らの考えを耳にした知人の一人、作曲家パク・ユンソンさんと建築工学を専攻したチェ・ソウォンさんも才能寄付で合流した。
ミュージカル『パン』『サンキュー・ベリー・ストロベリー』などの音楽を手がけたパク氏は慶尚道(キョンサンド)の民謡『蔚山(ウルサン)アガシ』を編曲して『独島に行船せよ』という歌を作り、会社で設計デザインの仕事をしているチェ氏はグッズのデザインを引き受けた。
「独島が『鬱陵島東南側航路に沿って200里』の位置にあるのを知ったのも、すべて歌のおかげではないでしょうか。文化の力はそれほど強いです。独島の歌をもっと作って、まずYouTube映像で広報して、後日ミュージカルとしても作りたいです」(パク)
「『独島が韓国の領土だ』式の主張や意見をグッズに入れる必要はありませんでした。そのまま地図を見せるだけですべて説明になるからです」(チェ)
最初はエコバッグやスカーフ5種セットを206セット作って東京オリンピック(五輪)参加国選手団に一つずつ送る考えだった。「私たちの文化を育てる会」を通じて1000万ウォンほどかかる製作費を支援するという後援者も現れた。だが、外交部などとの相談過程で中断した。韓国選手村に掲げられた横断幕「臣にはまだ5000万の国民の応援と支持が残っています」を3日後に交換しなければならないほど韓日関係が鋭敏になったためだ。
「五輪プロジェクト」は失敗に終わったが、彼らはクラウドファンディングやインターネット販売などを通して独島グッズを普及させる方法を摸索中だ。
「周りがグッズを『かわいい』といえば、これが何か自ずから説明することになります。独島が韓国領土という歴史的証拠が口から口へ伝えられるのです。『独島は韓国の土地』という古いテーマを新鮮な切り口で広めることができます」
この記事を読んで…