新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)が長期化し、世界がワクチン開発に死活をかけている。しかし新型コロナワクチンが迷惑な動物もいる。それはサメだ。
27日(現地時間)の英テレグラフによると、環境保護論者らは新型コロナワクチンが大量生産に入る場合、サメが絶滅危機を迎えると憂慮している。サメの肝油から抽出する「スクアレン(squalene)」が一部のワクチンの原料に使われるからだ。
スクアレンは免疫増強物質が豊富で、免疫力補助剤やインフルエンザのワクチンの原料として使用される。スクアレン成分の免疫増強剤MF59が人体に入ると免疫細胞のT細胞を活性化し、細胞数を増やす作用をする。すでに一部の新型インフルエンザワクチンは効果を高めるためにスクアレンを原料にしている。スクアレンの効能は他にもある。保湿、老廃物吸着にも優れ、リップバーム・バスオイルなど化粧品材料にも使われる。
こうした理由から一部の製薬会社はスクアレンを原料にした新型コロナワクチンを開発すると明らかにした。英国のグラクソ・スミスクライン(GSK)が代表的な例だ。GSKは今年5月、新型コロナワクチン大量生産のために10億回分量のスクアレンを確保すると明らかにした。
問題は、スクアレン抽出のためにサメの捕獲が大きく増える可能性があるという点だ。米カリフォルニア州の非営利機関シャーク・アライズ(Shark Allies)によると、スクアレン1トンを採取するためにはサメ3000匹が必要だ。これを基準に世界78億人が新型コロナワクチンを1回接種すると仮定すれば、サメ25万匹が消える。ワクチン効果を高めるために2回接種する場合、犠牲になるサメは50万匹に増える。
さらに大きな問題はサメの繁殖が遅いという点だ。サメは他の魚種に比べて成長期間が長く、大量に繁殖しない。したがって捕獲が突然増えれば短期間で個体数が減る。アイザメやウバザメなど深海サメの打撃が最も大きい。これらの種はスクアレンが豊富という理由で集中的に捕獲され、個体数がかなり減少した状態だ。
科学界もスクアレンの代替原料の開発など対策の準備に入った。オリーブ油、トウモロコシ油など一部の植物に少量含まれる植物性スクアレンをワクチンに使用できる合成スクアレンに開発する方式だ。すでに米国のあるバイオ化学企業はサトウキビを発酵させる方式でスクアレン化合物の開発に取り組んでいる。また、GSKとフランス系多国籍製薬企業サノフィもスクアレンの免疫増強効能に代わる別の抗原補強剤の開発を進めている。ただ、実現の時期が分からず、スクアレンの代替になるかは確実でない。
シャーク・アライズ側は「新型コロナ大流行の今後の状況を予測できない中、ワクチン開発のために犠牲になるサメの数は毎年増えるだろう」とし「野生動物を捕獲して人間が望むものを得ることは決して持続可能でない」と指摘した。
27日(現地時間)の英テレグラフによると、環境保護論者らは新型コロナワクチンが大量生産に入る場合、サメが絶滅危機を迎えると憂慮している。サメの肝油から抽出する「スクアレン(squalene)」が一部のワクチンの原料に使われるからだ。
スクアレンは免疫増強物質が豊富で、免疫力補助剤やインフルエンザのワクチンの原料として使用される。スクアレン成分の免疫増強剤MF59が人体に入ると免疫細胞のT細胞を活性化し、細胞数を増やす作用をする。すでに一部の新型インフルエンザワクチンは効果を高めるためにスクアレンを原料にしている。スクアレンの効能は他にもある。保湿、老廃物吸着にも優れ、リップバーム・バスオイルなど化粧品材料にも使われる。
こうした理由から一部の製薬会社はスクアレンを原料にした新型コロナワクチンを開発すると明らかにした。英国のグラクソ・スミスクライン(GSK)が代表的な例だ。GSKは今年5月、新型コロナワクチン大量生産のために10億回分量のスクアレンを確保すると明らかにした。
問題は、スクアレン抽出のためにサメの捕獲が大きく増える可能性があるという点だ。米カリフォルニア州の非営利機関シャーク・アライズ(Shark Allies)によると、スクアレン1トンを採取するためにはサメ3000匹が必要だ。これを基準に世界78億人が新型コロナワクチンを1回接種すると仮定すれば、サメ25万匹が消える。ワクチン効果を高めるために2回接種する場合、犠牲になるサメは50万匹に増える。
さらに大きな問題はサメの繁殖が遅いという点だ。サメは他の魚種に比べて成長期間が長く、大量に繁殖しない。したがって捕獲が突然増えれば短期間で個体数が減る。アイザメやウバザメなど深海サメの打撃が最も大きい。これらの種はスクアレンが豊富という理由で集中的に捕獲され、個体数がかなり減少した状態だ。
科学界もスクアレンの代替原料の開発など対策の準備に入った。オリーブ油、トウモロコシ油など一部の植物に少量含まれる植物性スクアレンをワクチンに使用できる合成スクアレンに開発する方式だ。すでに米国のあるバイオ化学企業はサトウキビを発酵させる方式でスクアレン化合物の開発に取り組んでいる。また、GSKとフランス系多国籍製薬企業サノフィもスクアレンの免疫増強効能に代わる別の抗原補強剤の開発を進めている。ただ、実現の時期が分からず、スクアレンの代替になるかは確実でない。
シャーク・アライズ側は「新型コロナ大流行の今後の状況を予測できない中、ワクチン開発のために犠牲になるサメの数は毎年増えるだろう」とし「野生動物を捕獲して人間が望むものを得ることは決して持続可能でない」と指摘した。
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