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東西洋の文学作品をしばしば引用
ジャンパースタイルであちこち駆け回る
◇読書=北京地質学院を卒業した理工系出身だが誰よりも人文学に造詣が深いという評価を得ている。東西洋の古典を愛読し、中国の古典詩と現代詩を一通り暗唱する。春秋戦国時代、斉国の桓公の覇業を後押しした名宰、管仲の『管子』をしばしば引用する。胡錦濤国家主席を補佐する中国政界のナンバー2というイメージに良く合う作品だ。
2006年9月、アジア・ヨーロッパ首脳会議(ASEM)に先立ち欧米のメディアと会見した際にドイツの哲学者イマヌエル・カントの『実践理性批判』に出てくる名句を暗唱し、有識であることを示した。この日、温首相は自分が普段から好きな東西洋文学作品を引用し、記者らの質問に答えた。楚国の忠臣の屈原から、清国の宰相の左宗棠を始め、中国の現代詩人、艾青の作品を的確に引用して記者を驚かせた。
◇趣味・健康=仕事が趣味というほど忙しい。中国に約2800ある県の大半に直接足を運んで見学したほど現場行政を重視する実務重視型だ。夫人は中国宝石協会副主席を務めたが、宝石にはまったく関心がないと伝えられている。
身長が約1メートル72センチの温首相は、ぜい肉がなくスマートな体型をしている。昨年4月、韓国訪問に先立ち党・政指導部の居住地である中南海で韓国からの特派員と会見した際、温首相から受けた印象は若干やせているという感じだった。温首相は学生時代から卓球と野球が大好きだ。昨年4月、日本を訪問した際には立命館大の野球部が寄贈したユニフォームを着て学生らと野球をした。
◇好きな食べ物=温首相が生まれ育った天津の代表的な食べ物は狗不理包子だ。犬も振り向かないという名前のこの料理は一種の蒸し餃子だ。天津の名門、南開中学校の先輩である周恩来元首相のように幼年期を天津で過ごした温首相も狗不理包子をしばしば食べていたことだろう。
◇ファッション=スーツよりはジャンパーと運動靴のスタイルが温首相の「トレードマーク」だ。スニーカーと緑色のジャンパーを何年も着用し、質素な首相だという評価を得ている。今年初め中国中南部地方に大雪が降り、大混乱が起きたときも、温首相はジャンパー姿で現場にかけつけ、国民をいたわった。
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