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【社説】金を使う考えばかりの韓国政府、フランスの前轍を行こうとするのか

中央SUNDAY/中央日報日本語版
韓国銀行の申鉉松(シン・ヒョンソン)総裁が韓国政府の放漫な財政政策に対して苦言を呈した。申総裁は22日の金融通貨委員会直後の記者懇談会で、「財政は持続の可能性を常に考えなければならない。一時的財源で持続的な支出増加ができれば戻しにくいだけに国会で厳格に審査しなければならない」とした。申総裁は「来年の予算案には国内総生産(GDP)の影響が大きくない移転支出項目が相当に存在する」ともした。

韓国銀行総裁が政府の財政政策に対し警告性メッセージを出すのは異例だ。景気浮沈が激しい半導体産業の一時的好況だけ見て政府支出を大きく膨らませ景気が急落すれば財政運用が困難になりかねないという現実的指摘だ。半導体好況にともなう一時的超過税収を信じて821兆ウォンのスーパー予算を編成するなど政府の拡張財政基調が今後の韓国経済に大きな負担として作用するだろうという各界の懸念に韓国銀行総裁も加勢した格好だ。


われわれはフランスの暴力デモでポピュリズムに寄り添った無謀な財政支出と年金など構造改革の失敗が社会をどのように破壊的混乱に追いやるのかを目撃している。フランスはいま財政支出を減らせば社会的不満がさらに高まり、緊縮しなければ財政危機に陥る進退両難に処している。


もちろん劣悪な公教育環境が触発したフランスの学生デモは財政赤字による公共サービス悪化だけでなく、移民や難民をめぐる対立など現在の韓国と違う点も多い。だが高齢化・低成長時代に必要な構造改革失敗によって社会がこれ以上耐えがたい経済水準に駆け上がった点で韓国は反面教師としなければならない。専門家は年金改革を放置し放漫な財政運用基調を正さなければ今後フランスより激しい世代間衝突が現れかねないとまで警告する。

だが韓国政府の対応は反対に進んでいる。李在明(イ・ジェミョン)政権は政権序盤期の改革動力を生かすことができず各種年金改革を先送りした。国民年金は昨年納付金を所得の9%から13%に引き上げたが、同時にリタイア前の平均所得の40%もらえたものを43%に引き上げ、未完の改革にとどまっている。根本的な改革は先送りしながらも6月に国内株式投資比率目標を14.9%から20.8%に拡大し、証券市場浮揚に国民年金を動員して国民の老後資金を危機に陥れた。その後の証券市場急落で国民年金は7-9月期に182兆ウォンの含み損を記録した。支給額が幾何級数的に増える基礎年金改編も、そぶりだけ見せて引っ込めた。基礎年金受給者は昨年の719万人から2050年には1300万人まで増える。2019年に11兆5000億ウォンだった基礎年金予算(国費基準)はすでに今年23兆1000億ウォンと2倍に増え、来年には25兆7000億ウォンまで増える。このままでは高齢層に向けた莫大な年金負担はそのまま未来世代が担うことになる。

韓国政府が未来を準備するとして新設する162兆ウォン規模の未来対応基金も政府の小遣いに転落するという懸念をなくせずにいる。来年度の基金の実執行事業130件のうち122件が2028年以降も予算が必要な多年度事業だ。その上農漁村ベーシックインカムなど現金性支援性格の事業が14件で10兆ウォンに迫る。半導体好況が終わればその財源はどのように調達するのだろうか。未来対応基金ではなく未来世代を略奪する現在対応基金という野党と学界の批判は行き過ぎではない。

政府・与党だけでなく政界は燃えるフランスを他人事と考えてはならない。放漫な財政運用に固執して社会改革から目をそらすならば韓国は結局フランスのような財政の罠に陥り抜け出すことができないリスクが大きくなる。金融を緩めて票を得ようとせず未来を考えることを望む。



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