15日(現地時間)、米テキサス州マクレガーでテスラ(Tesla)が次世代電気スポーツカー「ロードスター(Roadster)」を公開している。写真は16日にテスラが公開した生中継映像からキャプチャーした場面。AFP=聯合ニュース
中国共産党機関紙「人民日報」は21日(現地時間)の論評で、テスラのスポーツカー「ロードスター(Roadster)」の実演について「日常的に使用する車と比較すると、美しいコンセプトショーのようだ」と述べた。
テスラは最近、スペースXのロケット技術を取り入れ、短時間空中を飛行するロードスターの実演を行った。この場面が世界中の関心を集めると、中国では技術格差を懸念する反応と実用性を疑問視する評価が交錯した。
人民日報は、中国国内で「われわれは後れを取った」という懸念と「跳び上がる大きなおもちゃ」という嘲笑が同時に出ていると伝えた。
そのうえで「むやみに(中国が)自らを卑下する必要はない」とし、「新たな実演を一度見たからといって、(電気自動車を含む)中国の新エネルギー車が築いてきた基盤を全面的に否定してもいけない」と強調した。
◇「BYDの最高速度は世界1位…CATLのバッテリーは6分でフル充電」
人民日報は、テスラのロードスターが実際に販売されるまでには乗り越えるべき障壁が少なくないと指摘し、中国の電気自動車メーカーの技術的成果を具体的に列挙した。
代表的な事例として、BYD(比亜迪)の「仰望(Yangwang)U9 Xtreme」を挙げた。この車両は時速496.22キロを記録し、世界最高速度で1位になったという説明だ。
バッテリー充電分野では、CATL(寧徳時代新能源科技)の第3世代バッテリーを前面に押し出した。常温でわずか6分で充電率100%に達し、世界記録を樹立したと紹介した。
スマート運転分野では、華為技術(ファーウェイ)と理想汽車(リ・オート)を中国の技術競争力を示す企業として挙げた。
空飛ぶ自動車分野の成果も強調した。小鵬汽車(シャオペン、Xpeng)が披露した分離型空飛ぶ自動車「陸上空母」の予約注文台数が、今年4月時点で7000台を超えたという。
◇「かつてはテスラがナマズ…今は中国が競争を主導」
中国自動車産業の成長過程についても自信を示した。人民日報は「開放された中国自動車産業は競争を恐れなかった」と述べた。
かつてテスラの上海ギガファクトリーが中国自動車業界の競争を促進する「ナマズ効果」を引き起こしたが、今は状況が変わったという主張だ。
続けて「われわれが自動化・スマート化の面で追い越し、その『ナマズ』になった」とし、中国企業が技術競争を主導していると評価した。
ただし、人民日報は「自分が速く走っているからといって、他社の探求を無意味だと見下してはいけない」とし、「自動車大国から自動車強国になるには寛容な姿勢が必要だ。速く走れば走るほど、より遠くを見なければならない」と強調した。
◇グローバルタイムズ「テスラのロードスター、中国に押された結果とは見なせない」
グローバルタイムズ(Global Times)は、米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の報道を引用し、「テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が『空飛ぶ車』を作ったのは、従来の自動車競争で中国に押されたためなのか」と題する論評を掲載した。
WSJは、テスラが主流の自動車市場を中国企業に明け渡しつつあり、相当数の欧米自動車メーカーも政府の介入なしには競争が難しい状況だと報じた。
これに対し、グローバルタイムズは「テスラのロードスター公開を単純に主流市場からの後退と解釈するのは誤りだ」とし、「ロードスターは当初からニッチ市場を狙っており、テスラの技術力とブランドイメージを示す役割を果たしてきた」と説明した。
続けて「中国自動車市場の成長を『市場を飲み込む』と表現するのは、意図的に競争の脅威を誇張するものだ」と主張した。
この記事を読んで…