大韓航空が開発中の小型協同無人機(KUS-FX)のモックアップ。[写真 大韓航空]
民間分野への拡張も速い。最速で導入されるのは山火事など大型災害現場だ。大韓航空は米防衛産業企業アンドゥリルと組んで「AI・無人機基盤山火事対応システム」を共同開発している。これまでは山火事が起きると人が直接火災の兆候を確認しヘリコプターを飛ばすまで時間がかかった。
このシステムが導入されればAIが空中と地上、宇宙(人工衛星)など多様な場所に分散したセンサーデータを活用して24時間山火事の兆候を監視する。火災を感知すると同時に無人機が自律的に出動し初期消火任務を遂行する方式だ。
航空機整備領域の変化も大きい。クレーンに乗って裸眼で外観を点検する代わりに群集ドローンと地上ロボが自ら位置を把握して3次元マップを描きながら自律走行する。これらが航空機周辺の隅々までデータを収集すると、AIビジョン技術が微細な亀裂や部品欠陥まで正確に見つけ出し、高所作業の危険性を低くし整備時間を大きく減らすという。
◇アンドゥリルやアーチャーと組んで…無人機輸出に照準
大韓航空の無人機開発能力は海外の防衛産業企業との協力にもつながっている。アンドゥリルとは無人機分野で手を組んだ。大韓航空の無人機製作能力とアンドゥリルのAIソフトウエア技術を結合し、「任務自由化」を適用した無人機を共同開発する計画だ。アンドゥリル製品のライセンス生産も推進している。アンドゥリルのアジア生産基地を基盤に今後アジア太平洋地域の無人機市場を対象に共同で輸出する腹案だ。
未来航空モビリティ(AAM)企業の米アーチャーとは昨年10月に、国防航空モビリティ市場参入と技術協力に向けた業務協約を結んだ。アーチャーの垂直離着陸機(eVTOL)設計技術と大韓航空の軍用機改造・無人機システム統合能力を結合した「軍用AAMプラットフォーム開発」を進めている。
このほか韓国のAI専門企業との協力も検討している。大韓航空の航空プラットフォームとノウハウに韓国企業の最先端AIアルゴリズムが加われば強力なシナジーを出せるという判断からだ。
大韓航空は今後、これまで蓄積してきた航空機整備・運航管制ノウハウを無人機開発に組み合わせる方針だ。これに対し機体だけ製造してきた企業とは差別化できる点という評価が出ている。これを基に韓国初の無人機輸出を目標に、輸出型派生モデルも準備中だ。AI専門人材の採用も拡大している。
大韓航空関係者は「個別の無人機運航統制を超えフィジカルAI無人機と統制システムなど運用に必要なあらゆる要素を連結する統合管理システムに拡張していく。多数の無人機が収集した情報をリアルタイムで融合・分析し最適な決定を下す「無人機統合ソリューションプロバイダー」として跳躍し、韓国防衛産業生態系を先導する」と明らかにした。
操縦士とGPSなくても任務完遂…米国も関心示す大韓航空の「秘密兵器」(1)
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