ポスコフューチャーMは韓国の有力バッテリー企業とLFP正極材大規模長期供給に合意し、本格的なLFP正極材事業に進出した。[写真 聯合ニュース]
エネルギー業界によると、下半期のバッテリー素材市場の最大の勝負所はESSだ。データセンター増設によりESS需要が急速に増えており、ここに使われるLFP正極材需要もともに大きくなっている。LFPはニッケル・コバルト・マンガン(NCM)を使う三元系よりエネルギー密度は低いが、原材料が安く安定性が高いという長所がある。大規模固定施設に設置されるESSは重さと体積の制約が小さく、エネルギー密度が多少落ちても大きな弱点とはならない。
LFP市場進出に積極的なのはL&FとポスコフューチャーMだ。L&Fは大邱(テグ)に年3万トン規模のLFP専用工場を竣工し、7-9月期から量産に入る。ポスコフューチャーMも既存の浦項(ポハン)の三元系正極材生産ラインの一部をLFP用に転換し、今年末に量産を始め、別途のLFP専用工場も作っている。両社とも北米のESS市場を狙ったバッテリー企業と供給網を構築し初期需要先を確保した状態だ。
これまでLFPは規模の経済を前面に出した中国企業の独壇場だった。国際エネルギー機関(IEA)によると、世界のLFP生産の90%以上が中国に集中している。これに対し韓国の素材企業は中国と差別化してエネルギー密度が高く付加価値が大きい三元系正極材に能力を集中してきた。
状況が変わったのは米国が中国をバッテリー供給網から排除しようとする動きが本格化してだ。米国は昨年、米国内のバッテリー生産会社が受ける税額控除要件を強化した。税額控除を受け続けるには中国など禁止外国機関と関連した正極材素材の割合を段階的に下げさせるようにした。
バッテリー業界関係者は「税額控除の恩恵を受けられなければ韓国バッテリー企業の収益性が大きく悪化する。中国製の代わりに韓国製素材が現実的な代案に浮上している」と説明した。続けて「中国製LFPは複数の世代にかけて技術が発展した状況であるだけに韓国の素材企業も1日も早く技術格差を狭めなければならない」と話した。
これに対しエコプロBMはLFPを拡張するより既存の強みである三元系正極材の競争力を高める側にウエイトを置いている。忠清北道梧倉(チュンチョンブクド・オチャン)に年産4000トン規模のLFP対応ラインを備えたがまだ本格的な供給契約はない。代わりにインドネシアのニッケル製錬所への投資を拡大し、三元系の核心原料であるニッケルの供給網を強化して原価競争力を高める計画だ。6月から本格稼動に入ったハンガリー正極材工場の生産量も増やし、欧州の電気自動車市場を攻略する。
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