注目すべきなのは、両国メディアが「戦略的意思疎通の強化」を強調したことだ。これは北京の路線に北朝鮮を徹底的に従わせるというシグナルであり、習主席が金委員長の行動範囲を強く制約する意思を示したものだ。今回の首脳会談で北朝鮮の非核化問題が取り上げられなかったのは事実だが、それをもって中国が北朝鮮の核を容認したと解釈するのは行き過ぎだ。北朝鮮が7回目の核実験を強行できなかった背景には、中国の圧力があった可能性が高いからだ。
今回の会談のテーブルには、北朝鮮の通常兵器に関する問題も議題に上ったとみられる。代表団に中国国防相が含まれていたことが、その傍証だ。北朝鮮が最近、巨額の予算を投じて通常戦力の近代化を進めていることは興味深い。北朝鮮は「敵」が自国の核兵器使用の可能性を疑っていると感じているのかもしれない。相手が核使用を信じなければ核抑止力は失われるため、実際に使用可能な軍事力、すなわち通常兵器の近代化による抑止力が必要になったということだ。
北京の視点から見れば、実際に使用される可能性が高い北朝鮮の通常兵器は、中国の台湾戦略を妨げる直接的な要素だ。北朝鮮は今年3月の憲法改正で、金委員長が指示していた「領土完整」という表現を削除したが、これも域内の安定を望む中国の圧力があった可能性がある。北朝鮮による西海(ソへ、黄海)の北方限界線(NLL)での挑発など、一線を越える行動には、中国が確実に歯止めをかける可能性もある。そうであれば、習主席の訪朝後は、こうした武力衝突のリスクはやや低下したとみることができる。
もちろん、北朝鮮の強硬な言葉の爆弾は今後も続くだろう。北朝鮮は最近、韓国・欧州連合(EU)首脳会談や韓米核協議グループ(NCG)に反発し、「非核化は不可能だ」との主張を繰り返している。しかし、中国は北朝鮮が攻撃的なレトリックを実際の行動に移すことは望んでいない。結果として、中国の圧力は北朝鮮の攻撃的な公式核ドクトリンと実際の行動との間に、幸いともいうべき乖離を生み出している。習主席の訪朝によって、状況はほんの少し安全になったのかもしれない。
◇外部者執筆のコラムは中央日報の編集方針と異なる場合があります。
ジョン・エバラード元駐北朝鮮英国大使
【コラム】習近平中国国家主席の訪朝が残したもの(1)
今回の会談のテーブルには、北朝鮮の通常兵器に関する問題も議題に上ったとみられる。代表団に中国国防相が含まれていたことが、その傍証だ。北朝鮮が最近、巨額の予算を投じて通常戦力の近代化を進めていることは興味深い。北朝鮮は「敵」が自国の核兵器使用の可能性を疑っていると感じているのかもしれない。相手が核使用を信じなければ核抑止力は失われるため、実際に使用可能な軍事力、すなわち通常兵器の近代化による抑止力が必要になったということだ。
北京の視点から見れば、実際に使用される可能性が高い北朝鮮の通常兵器は、中国の台湾戦略を妨げる直接的な要素だ。北朝鮮は今年3月の憲法改正で、金委員長が指示していた「領土完整」という表現を削除したが、これも域内の安定を望む中国の圧力があった可能性がある。北朝鮮による西海(ソへ、黄海)の北方限界線(NLL)での挑発など、一線を越える行動には、中国が確実に歯止めをかける可能性もある。そうであれば、習主席の訪朝後は、こうした武力衝突のリスクはやや低下したとみることができる。
もちろん、北朝鮮の強硬な言葉の爆弾は今後も続くだろう。北朝鮮は最近、韓国・欧州連合(EU)首脳会談や韓米核協議グループ(NCG)に反発し、「非核化は不可能だ」との主張を繰り返している。しかし、中国は北朝鮮が攻撃的なレトリックを実際の行動に移すことは望んでいない。結果として、中国の圧力は北朝鮮の攻撃的な公式核ドクトリンと実際の行動との間に、幸いともいうべき乖離を生み出している。習主席の訪朝によって、状況はほんの少し安全になったのかもしれない。
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ジョン・エバラード元駐北朝鮮英国大使
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