金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が今月3日、チェ・イルファン軍需工業部副部長(赤丸)と共に、新たに稼働した核物質生産工場で遠心分離機の間を歩きながら施設を視察している。朝鮮中央通信、聯合ニュース
これに関連し、金委員長は今年2月に開かれた第9回党大会で国際情勢について、「世界政治構図とわが国家に及ぼす影響の関係において(中略)有利な条件と環境も整えられた」と評価した。米中を軸とする陣営間対立構図が加速し、ロシアという新たな後ろ盾も確保した中で、高まった戦略的地位を存分に享受している姿だ。
◇金委員長の核施設視察に同行した新顔はチェ・イルファン副部長
今月3日、金委員長による新たな核物質生産工場(ウラン濃縮施設)視察に密着して同行した人物は、チェ・イルファン労働党軍需工業部副部長だったことが確認された。チェ副部長は2023年12月、北朝鮮が偵察衛星を打ち上げたことを受け、韓米日とオーストラリアがそれぞれ独自制裁を科した際、制裁対象名簿にも掲載された人物だ。これに先立ち、2024年9月と昨年1月の金委員長による核物質生産工場視察にも同行していた。
核開発を総括し、北朝鮮を事実上の核保有国の地位へ押し上げるうえで大きな功績を残した「北朝鮮版カーン博士」と呼ばれる洪承武(ホン・スンム)第1副部長が高齢を理由に第一線から退いたとの見方が有力な中、チェ副部長をはじめとする次世代の核・ミサイル関連テクノクラート(技術官僚)グループが台頭する雰囲気だ。北朝鮮では今年2月の第9回党大会を契機に、70代以上の高齢幹部が第一線から退き、世代交代が進められている。
チェ副部長のほかにも、北朝鮮の軍需産業と核・ミサイル開発を総括する部署である軍需工業部には、趙春竜(チョ・チュンリョン)部長を筆頭に、ミサイル開発実務責任者の金正植(キム・ジョンシク)第1副部長、ホン・ヨンチル副部長らが名を連ねている。特に2018年5月の豊渓里(プンゲリ)核実験場爆破の際に現場を担当したカン・ギョンホ核兵器研究所副所長も、金委員長の核関連公開活動に近くで同行する姿が相次いで確認されている。
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