ソウル市内の銀行で撮影した紙幣。[写真 聯合ニュース]
災害地域に密集した自動車・電子産業の核心部品と素材工場がストップした。供給網が揺らぎエネルギー輸入が急増し日本の貿易収支は赤字に転落した。
前年に高い成長率を見せて回復傾向に乗っていた日本経済も0.5%のマイナス成長となった。景気低迷を防ぐために日本銀行は政策金利を0~0.1%に引き下げ、国債と資産を大規模に買い入れる流動性供給拡大に出た。
最悪の景気低迷と金利下落にも、円の価値はむしろ急騰した。1年前に1ドル=95円前後だった円ドル相場は同年9月に76円まで円高が進んだ。円相場は2007年の最安値124円と比べ60%以上上がった。
表向きの理由は日本の保険会社の海外投資資産売却だった。地震被害補償金調達に向けドル資産を売って円を大量に買い入れた。ここに低金利で円を借りて海外の高収益資産に投資する「円キャリートレード」の解消が重なり、円高はさらに加速化した。弱り目にたたり目で、円高に賭けていた世界的投機資金が加勢した。為替相場は経済のファンダメンタルズと乖離した水準まで動いた。
現在の韓国の状況は表向きは正反対だ。それでも経済ファンダメンタルズと為替相場の異なる動きは背筋が寒くなるほど似ている。韓国は半導体を前面に出した輸出好調で1-3月期の成長率が3.6%に達する。この4カ月間の経常収支黒字は1000億ドルを突破し世界3位圏に進入した。
それでもウォン相場は1ドル=1500ウォン以上までドル高が進み、ウォンの価値が1年間で10%以上下落した。ウォン安の主犯としては外国人投資家の韓国株式売りが挙げられる。だがその背景に韓国株式を空売りしウォン安に賭ける投機勢力の存在を排除し難い。経済基礎体力と乖離したウォン安が続けば輸入物価が上がりインフレ圧力が大きくなる。結局その負担は家計と企業に返ってくる。
1990年代の米クリントン政権でルービン財務長官は通念をひっくり返したドル高政策で資本の流入を加速し、成長と安定を同時に達成した。韓国も「強いウォン」政策で資本離脱を防ぎ堅実な成長の礎を築かなくてはならない。
2011年の日本は崩れた経済にも通貨が強かった。現在の韓国は成長する経済にも通貨が弱い。為替相場は成長率より冷静だ。本当の問題は経済がどれだけ成長するかではなく、市場がその経済をどれだけ信頼するかだ。
キム・ソンジェ/米ファーマン大学経営学教授
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