グアテマラ代表との評価戦を翌日に控えた4日、ニューヨークのヤンキースタジアムを訪れてメジャーリーグの試合を観戦するなど休養を取ったチェコ代表 [ユーチューブ キャプチャー]
韓国とチェコは12日にメキシコ・グアダラハラの「エスタディオ・グアダラハラ」でグループステージA組第1戦を行う。FIFAランキング25位の韓国と39位のチェコは開催国のメキシコに次ぐグループ2位を争う戦力と評価されている。この試合で勝利すれば、32カ国による決勝トーナメント進出の8合目を越える。
ところがメキシコで取材に応じたチェコ代表の関係者によると、「韓国との第1戦の前日である11日にメキシコに入国する予定」という。6日に早くもグアダラハラに入り、現地適応を進めている洪明甫(ホン・ミョンボ)監督の韓国代表とは全く異なるスケジュールだ。
両チームが対戦するエスタディオ・グアダラハラは海抜1561メートルに位置する。「高地適応」が勝敗を分ける決定的な要因に挙げられている。韓国代表は出陣式もなく先月19日から米ユタ州ソルトレイクシティ(海抜1460メートル)にベースキャンプを構え、3週間の適応訓練を終えた後にメキシコ入りした。A組でメキシコの都市を拠点として使用する南アフリカとメキシコも海抜1500メートル以上の高地で練習している。
一方、チェコはまるで高地適応をあきらめたかのように悠々としている。先月31日にプラハ(海抜270メートル)で出陣式を行ったチェコは、米ニュージャージー州ハリソン(海抜8メートル)に移動し、5日にグアテマラとの評価試合(3-1で勝利)を行った。ニューヨークのヤンキースタジアムを訪れて団体で野球観戦もした。ベースキャンプ地のテキサス州ダラス(海抜240メートル)には6日に入り、ダラスからは試合前日にメキシコに移動する計画だ。チェコメディアでさえも「韓国戦の勝利をあきらめたのでは」と懸念するほどだ。
チェコ側にも独自の計算がある。高地遠征で用いられる「短期滞在戦略」だ。身体が高地を認識し、深刻な高山病の症状(頭痛・無気力・吐き気)が本格的に表れるまでには通常6~24時間の時差がある。その間に試合を終わらせるということだ。第2戦の試合会場が海抜300メートル台の米アトランタであるため、第1戦のために生体リズムを崩すよりは、高地・低地・高地へと続く不利な日程を短期滞在で突破しようという狙いだ。
ただ、90分間、スロービデオでプレーしているかのような極度の疲労に耐えなければならず、試合直後に急激にコンディションが悪化するリスクがある。
チェコのDFロビン・フラナーチ(ホッフェンハイム)は7日、「我々は準備ができている。トレーニングプログラムで活用した特別な方法がある」と自信を示した。試合前日にグアダラハラに移動することについても「時間を無駄にしないための決断だ。高地と気温の面で難しさはあるだろうが、最善を尽くして適応する」と語った。堂々と話すが、韓国より3週間ほど短い高地適応期間で90分間を持ちこたえられるかは未知数だ。
短期滞在が成功したとしてもまだ問題は他にもある。「ボールへの適応」だ。高地では空気抵抗が小さいためボールが平地よりもはるかに速く、遠くに飛ぶ。今大会の公式球「トリオンダ(Trionda)」は特にその傾向が強い。ソウル女子大学スポーツ運動科学科のホン・ソンチャン教授が最近発表した論文では「トリオンダは無回転キックを放つと、ゴール前5~10メートルで野球のナックルボールのように左右に激しく変化する現象が現れる」と分析されている。高地で早くからボールを蹴って感覚をつかんできた韓国の選手らのミドルシュートが武器になり得るということだ。
国内サッカー界では韓国がチェコ戦では有利という慎重な予想も出てくる。初戦で勝利すればメキシコとの第2戦にも余裕を持って臨める。組1位でトーナメントに進出すれば、FIFAが開催国メキシコのために高地の都市に敷いておいた「高速道路」に韓国が乗ることになる。
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