韓国の圧縮成長は、国家運営が法と制度に忠実に従って成し遂げられた結果ではなかった。その奇跡のような成功は制度と現実のギャップを非公式かつ便法で埋めてきた歴史だった。良く言えば融通性であり、ありのままに見れば腐敗、違法だった。政府の指導者だけではなかった。実業家も個人も同じだった。韓国の経済発展史、企業発展史は財閥総帥らの拘束史、特別赦免史でもある。財閥が韓国経済を主導しているにもかかわらず、韓国の商法には財閥という概念自体が存在しない。系列会社はすべて商法上、独立した企業だ。多くの系列会社を設立して新規事業に進出し、国内外の経済状況による浮き沈みを経る中で、粉飾決算、系列内取引、相互支援、政府へのロビー活動は財閥経営において日常化し、系列会社の実質的な経営権を行使する財閥総帥は背任、脱税、横領罪に容易に問われる構造だった。国民一人一人も違わない。韓国の人事聴聞会がよく破綻するのも似た脈絡だ。検察は「叩けば埃が出る」企業や人があふれる有利な環境で強大な権力機関となり、憎い人物や標的の人物を容易に拘束することができた。警察も同じだ。歳月が流れる中で韓国の政治、社会、経済はそのように運用されてきたのであり、いまだにその影は完全に消えていない。
それが誇らしいということではない。不法や脱法行為をかばうわけでもない。わが国の社会制度と韓国人の行動様式との整合性、国民が大統領や政府に期待する役割と彼らが実際に法的に持つ権能を冷静に分析し、新たな国家統治構造、報酬・懲罰体系を熟考してみようということだ。韓国はすでに先進国の段階に入っていて、国民も過去の便法的・脱法的な国家、企業の運営から脱却し、透明で厳格な法秩序を求めている。このような変化は同時に今の体制、制度下での伏地不動、構造調整や革新の遅れ、国家の停滞をもたらしてきた。過去には便法が成長の潤滑油の役割をしたとすれば、これからは制度そのものが競争力にならなければいけない。激変する国際秩序、AI時代の到来は、我々に多くの挑戦と社会改革の課題を投げかけている。国家戦略を策定し、時に少数与党になったとしても、それを実効性と速度感を持って推進していけるよう国家体制を整備しなければいけない。制度の運用が透明で正当でありながらも躍動的な「K-国家体制」、制度と組織を備えることこそが、この時代の国家課題と考えられる。
趙潤済(チョ・ユンジェ)/延世大経済大学院特任教授
「K国家制度」を設計する時=韓国(1)
それが誇らしいということではない。不法や脱法行為をかばうわけでもない。わが国の社会制度と韓国人の行動様式との整合性、国民が大統領や政府に期待する役割と彼らが実際に法的に持つ権能を冷静に分析し、新たな国家統治構造、報酬・懲罰体系を熟考してみようということだ。韓国はすでに先進国の段階に入っていて、国民も過去の便法的・脱法的な国家、企業の運営から脱却し、透明で厳格な法秩序を求めている。このような変化は同時に今の体制、制度下での伏地不動、構造調整や革新の遅れ、国家の停滞をもたらしてきた。過去には便法が成長の潤滑油の役割をしたとすれば、これからは制度そのものが競争力にならなければいけない。激変する国際秩序、AI時代の到来は、我々に多くの挑戦と社会改革の課題を投げかけている。国家戦略を策定し、時に少数与党になったとしても、それを実効性と速度感を持って推進していけるよう国家体制を整備しなければいけない。制度の運用が透明で正当でありながらも躍動的な「K-国家体制」、制度と組織を備えることこそが、この時代の国家課題と考えられる。
趙潤済(チョ・ユンジェ)/延世大経済大学院特任教授
「K国家制度」を設計する時=韓国(1)
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