2024年、サムスン電子労働組合の組合員がスト勝利決起大会でスローガンを叫んでいる。[写真 ニュース1]
◇93%の圧倒的賛成…「半導体生産」に照準
サムスン電子労働組合共闘本部は18日、全組合員を対象に9日からこの日まで進められた争議行為の賛否投票の結果、投票参加者の93.1%の6万1456人が賛成票を投じたと明らかにした。今回の投票には組合員約9万人のうち73.5%の6万6019人が参加した。共闘本部には超企業労組サムスン電子支部、全国サムスン電子労働組合、サムスン電子労組同行などが参加した。
労組は4月23日に大規模集会を開いて結集力を最大化した後、状況変化がない場合には5月21日から6月7日まで18日間にわたりストに入るというロードマップを提示した。労組は今回の結果に対し「使用側の提示案が『人材第一』の経営原則に合致しないことを宣言したもの。行動に出よという経営陣に向けた強力な警告」と規定した。これに対しサムスン電子は「賃金交渉を円満に終えられるよう最善を尽くす」と明らかにした。ストが現実化する場合、2024年7月の25日間のストに続き約2年ぶり、サムスン電子として1969年に会社が創立して以来2回目のストになる。
ストによりサムスン電子の核心動力である半導体生産が大きな打撃を受けるものとみられる。超企業労組のチェ・スンホ委員長は中央日報との通話で、「ストが強行されればサムスン電子の半導体生産量は平時の半分水準まで落ちるだろう。天文学的な事業被害を甘受するよりはいっそその財源を労使共生に投資すべきというのがわれわれのメッセージ」と強調した。労組は組合員に送ったメールでも「スト時に会社は約10兆ウォンの損失をみることになるが、社員の損害は4000億ウォン水準」としながら結集を促した。
◇火種となった「成果給」…SKハイニックス式体系要求
今回の対立の核心は「成果給上限廃止」だ。現在サムスン電子の超過利益成果給(OPI)は年俸の50%を上限としている。
使用側は今回の交渉でOPI算定基準を「経済的付加価値(EVA)の20%」と「営業利益の10%」のうち従業員に有利な方式を選択できるようにし、5億ウォン規模の低金利貸付などを含んだ「総合報賞パッケージ」を提示した。しかし労組は競合会社であるSKハイニックスのように成果給上限自体をなすべきと主張し結局交渉は決裂した。
労組は交渉過程でメモリー事業部1人当たり4億5000万ウォン水準の成果給支給とともにSKハイニックスより高い報賞体系を要求したという。これに対し使用側は事業部間の公平性を損ねるだけでなく、世界的半導体主導権奪還に向けた天文学的設備投資と研究開発財源確保が緊急な状況で労組の破格な成果給要求を受け入れるのは難しいという立場だ。全永鉉(チョン・ヨンヒョン)副会長はこの日の株主総会で「多様な報賞方法で賃金競争力を高めている」とした。
会社内外では今回の事態がサムスン電子の「半導体名家」再建努力に否定的な影響を及ぼすと懸念する。サムスン電子は2023~2024年にエヌビディアへの広帯域メモリー(HBM)納品失敗で不振に陥ったが、昨年末に納品に成功し反騰の足がかりを用意した状態だ。こうした状況で労使対立が長期化する場合、半導体事業の正常化にも負担となる恐れがあると分析される。サムスン電子ファウンドリー技術開発室のク・ジャフム副社長もこの日内部メールを通じ「ときには身を引くことを知る心こそが人生を長く生き抜く力になる」とし、構成員に遠回しに自制を呼びかけたという。
財界関係者は「世界の半導体市場は企業間の競争を超えて国の命運がかかった『銃声のない戦場』。平均年俸1億5000万ウォンに達する韓国最高水準の高賃金事業所の労組ならば、それに見合った社会的責任感を持って未来競争力に向けともに走らなければならない時」と話した。
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