中国共産党政治局委員兼外交部長の王毅氏。EPA
王部長はアラグチ外相の要請による電話会談で、「現在のイラン情勢に対する中国の原則的な立場を再確認し、中国とイランの伝統的な友好を大切にしている。イランが主権と安保、領土の完結性と民族の尊厳を守ることを支持する」と強調した。あわせて「イランが自国の正当かつ合法的な権益を保護することを支持する」と明らかにした。
また、王部長は「中国は米国とイスラエルに対し、直ちに軍事行動を中断し、緊張状況がさらに悪化することを避けて戦争が中東地域全体に拡散するのを防止するよう促した」と述べた。続いて「イランが現在の厳重かつ複雑な状況において国家社会の安定を維持し、近隣諸国の合理的な懸念を重視し、イランに滞在する中国市民と機関の安全を維持できると信じている」と言及した。
王部長は、イランによる中東各国へのドローンやミサイル攻撃に対し、遠回しに自制を呼びかける「両非論(双方に非があるとする論理)」を展開しただけで、イランに対する支援の意思については一切言及しなかった。
フランスのジャン=ノエル・バロ外相との会談でも、王部長は米国に対する非難のトーンを調節した。王部長は「強大国は軍事的優位を背景に他国を勝手に攻撃してはならず、世界は弱肉強食の『ジャングルの法則』に戻ってはならない」と、米国を名指しせずに原則的な立場のみを表明した。また「イラン核問題は結局、政治・外交的な解決の軌道に戻らなければならない」とし、「フランス側が客観的で公正な立場を堅持し、中国と共に国際関係の基本準則を守ることを望む」と要請するにとどめた。
王部長はさらに、米国とイランの核交渉を仲介してきたオマーンのバドル・ビン・ハマド・アル・ブサイディ外相とも会談し、「湾岸各国の正当な要求を重視する」とし、「独立自主を強化し、外部の干渉に反対し、未来の運命を真に自らの手に握ることを願う」と強調した。これは、イランとの戦争後に中東地域が米国に掌握されることに反対する意志を伝えたものと解釈される。
一方、外交部の毛寧報道官はこの日の定例記者会見で、中国がイランに超音速対艦ミサイルを販売したかどうかを確認する環球時報記者の質問に対し、「関連報道は事実ではない」とし、「責任ある大国として、中国は国際的な義務を履行している」と述べた。また、今月31日のドナルド・トランプ米大統領の訪中を確認する質問には、「米中両国の首脳は意思疎通を維持している。具体的な問題については、現在、提供できる情報はない」と回答した。
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