裁判部の拘束取消請求認容により釈放された尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領(当時)が、昨年3月8日午後、ソウル竜山区漢南洞(ヨンサング・ハンナムドン)の大統領公邸前に到着し、支持者に向かって拳を握り締め挨拶している。ニュース1
有罪・無罪を分けるもう一つの核心は、12・3非常戒厳が「内乱犯罪」に該当するかどうかだ。内乱罪が成立するためには、「国憲を紊乱(びんらん)する目的」と「暴動」行為が認められなければならない。国憲紊乱の定義は刑法91条に「憲法または法律の機能を消滅させること」、または「憲法が定めた国家機関を強圧によって転覆、またはその権能行使を不可能にすること」と規定されている。特検(特別検察官)側は、尹氏が軍・警察を動員し、憲法機関である国会と中央選挙管理委員会の機能を中断・侵害したとみている。
もう一つの構成要件である「暴動」は、全斗煥(チョン・ドゥファン)・盧泰愚(ノ・テウ)両元大統領の内乱裁判における判例で確立されている。当時の大法院(最高裁)は、強圧的な雰囲気が醸成されたのであれば「暴動」が成立するとし、新軍部による非常戒厳の全国拡大を暴動と判断した。大法院は「一切の有形力の行使や、畏怖心(おそれ)を生じさせる害悪の告知を意味する最広義(最も広い意味)の暴行・脅迫」であり、「一地方の平穏を害する程度の威力があることを要する」とした。
これに先立ち、韓悳洙(ハン・ドクス)前首相の事件を審理した刑事33部〔李珍官 (イ・ジングァン)裁判長〕と、李祥敏(イ・サンミン)前行政安全部長官の事件を担当した刑事32部(リュ・ギョンジン裁判長)は、それぞれ12・3非常戒厳は内乱であるとの判断を下している。尹氏側は「警告的な戒厳」という立場を貫き、国憲紊乱の目的はなく、軍・警察の投入は秩序維持が目的であったため暴動ではないと主張している。
◇減軽事由が認められれば有期懲役も可能
内乱首謀の有罪が認められた場合、減軽の有無によって刑罰は大きく変わる可能性がある。「死刑または無期懲役・無期禁錮」という基準は法定刑に過ぎず、実際にこの中からのみ宣告されるわけではない。裁判ではまず、減軽の有無による処断刑の範囲が定められ、その中から裁判部が宣告刑を選択することになる。
刑法55条1項は「死刑を減軽するときは、無期または20年以上50年以下の懲役または禁錮とする」などの基準を定めている。仮に裁判部が減軽事由があると判断すれば、懲役10年程度まで下がる可能性もある。特検が死刑を求刑し、「酌量すべき減軽事由は全くない」と主張しているのはこのためだ。
法曹界では、尹氏に減軽事由が認められるのは難しいとの見方が優勢となっている。ある元部長判事の弁護士は「裁量的減軽(酌量減軽)も、犯罪を反省し被害回復に努めた場合に考慮できるもの」とし、「尹前大統領の場合、容疑を否認しており、減軽事由が認められるとは思えない」と予想した。
裁判部が宣告公判の中継放送申請を受け入れたため、19日の判決は生中継される予定だ。弁護団は、尹氏が当日出廷する予定だと明らかにした。
尹前大統領「内乱首謀」判決D-1…戒厳宣布から444日、内乱か否か決定へ(1)
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