ネットフリックス(Netflix)のアニメーション『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』の主題歌『Golden』を歌うレイ・アミ(左)、イジェ、オードリー・ヌナ。先月31日(現地時間)、米カリフォルニア州ビバリーヒルズのヒルトンホテルで開かれた「プレ・グラミー・ガラ」のステージに立った。[AP=聯合ニュース]
今年のグラミー賞でK-POPは目覚ましい成果を上げた。『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ(ケデハン)』の主題歌『Golden』が「ベスト・ソング・リトゥン・フォー・ビジュアル・メディア」部門で受賞し、『Golden』、ロゼとブルーノ・マーズが歌った『APT.』、HYBE(ハイブ)と米ゲフィン・レコードが共同制作したKATSEYE(キャッツアイ)が「レコード・オブ・ザ・イヤー(今年のレコード)」「ソング・オブ・ザ・イヤー(今年の楽曲)」「ベスト・ニュー・アーティスト(新人賞)」「ベスト・ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス」などの候補に入った。これまでK-POPがグラミー賞で挙げた成果は、BTS(防弾少年団)が2021年から2023年まで3年連続で「ベスト・ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス」部門などの候補に入ったことにとどまっていた。
現在のようにK-POPのグローバルな影響力が拡大した背景には、2000年代半ばから韓国国内の大手芸能事務所を中心に推進されたマーケティング戦略が効果を発揮したとの評価がある。SM・JYP・YGエンターテインメントなどは継続的に海外進出を模索した。これらの芸能事務所は2000年代半ばから外国人メンバーを含める形で現地化を試みた。いわゆる「アイドル第2世代」と呼ばれるSUPER JUNIOR(スーパージュニア)、2PM、2NE1などが代表的だ。
BTSに代表される第3世代は、韓国語ではなく外国語の楽曲を発表したり、ソーシャルメディアで海外ファンと直接交流しながらファン層を拡大した。BTSは2020年、英語で発表した新曲『Dynamite』で韓国歌手として初めてビルボード・ホット100で1位を獲得し、その年11月にグラミー候補に選ばれた。
第4世代からは、デビュー当初からグローバル市場を狙うグループが登場した。Stray Kids(ストレイキッズ)やaespa(エスパ)などはデビュー曲を国内外で同時発売し、海外インタビューなどにも積極的に応じた。
変化したメディア環境もまたK-POPには追い風となった。限られた放送局を通さずにコンテンツを流通できるようにしたユーチューブのおかげで、PSYの『江南(カンナム)スタイル』(2012)のミュージックビデオは世界的な名声を得た。2013年にデビューしたBTSは、その頃広く普及し始めたユーチューブやインスタグラムなどのソーシャルメディアを積極的に活用し、グローバルなファンダムを形成した。新型コロナウイルスのパンデミック以降は、OTTコンテンツプラットフォームが新たな局面を開いた。K-POPアイドルを主人公に据えたネットフリックス(Netflix)のアニメーション『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』は、これまで「少数のファンダムが作った現象」としてだけ認識されてきたK-POPの大衆化の可能性を示した。
米ウォール・ストリート・ジャーナルは先月27日(現地時間)、「ケデハンはいかにして米国人をK-POPへ導いたのか」という見出しの記事で「従来のK-POPは世界的なアルバム販売量は多い一方、米国内で自然にストリーミングされるヒット曲を生み出すには限界があった」と指摘し、「ケデハンの成功はK-POPの構造的拡張性と文化的主流化を示す実験であり、重要な転機となるだろう」と評価した。
K-POPのグローバル進出は今や、アイドル制作・育成システムそのものが海外展開する段階に入っている。HYBEやJYPなどはユニバーサル・ミュージック・グループ、リパブリック・レコードなど米音楽会社と提携し、K-POPスタイルのアイドルグループを制作している。今回グラミー新人賞候補に入った6人組ガールズグループ、KATSEYEもそのように誕生した。
チョン・ドクヒョン評論家は「韓国人メンバーが1人しかいないKATSEYEのように、K-POPの“K”を消そうとする試みは、グローバル化の観点から見ればあまりにも自然なことだ」としながらも、「その結果、ポップとの差別性が消えてK-POPが忘れられるのか、逆に新たなジャンルを開拓するのか、過渡期にあると言える」と語った。
ペ・グクナム評論家は「ジャンルが曖昧だと言われるK-POPにも ▶二つ以上の音楽ジャンルの混合 ▶起承転結構造の編曲 ▶韓国語と英語を混ぜた歌詞など音楽的特徴がある」とし、「このほかにも韓国制作会社の育成システムなどを通じて誕生したグループであれば、韓国人メンバーがいなくてもK-POPグループと呼べると思う」と語った。ただし「数年前から続いている練習生の人権侵害問題、不公正契約などの慢性的な問題も、K-POPのグローバル化とともに解決すべき課題だ」と付け加えた。
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