30日午後3時30分、ソウル外国為替市場でウォン相場はウォン安に振れている。[写真 ニュース1]
来年の韓国経済のリスク要因のひとつに為替相場が挙げられる。30日のソウル外国為替市場でウォン相場は前営業日より9.20ウォンのウォン安ドル高となる1ドル=1439ウォンで昼間の取引を終えた。今年は7-9月期を除きウォン相場が1400ウォンを上回った。今年の年平均ウォン相場は1ドル=1422.10ウォンだ。通貨危機当時の1998年に記録した1394.90ウォンよりも低い過去最安値を記録した。
外国為替当局が24日以降も高強度の市場介入を継続しており、国民年金も大規模為替ヘッジで援護射撃に出てウォン相場が1500ウォン水準まで進むのは防いだ。問題は来年だ。延世(ヨンセ)大学経済学部の金正湜(キム・ジョンシク)名誉教授は「(為替相場安定に投じるドルの)実弾は限りがあるため韓国経済に対する根本的な不安感が解消されなければウォンの価値が再び落ちるかもしれない」と懸念する。国際通貨基金(IMF)は昨年基準の適正相場を1ドル=1330ウォン台と推定した。これとは距離が遠いウォン安状態が定着しかねないという意味だ。
ウォンの価値が下がると原材料など輸入品物価が上がり消費者物価を引き上げる。海外投資銀行と主要経済機関など37社が提示した来年の消費者物価上昇率見通しの中間値は2%だ。カトリック大学経済学科の梁俊晳(ヤン・ジュンソク)教授は「年間物価上昇率が韓国銀行の予想値2.1%前後としても国民の体感物価は一時的にとても高くなりえる」と指摘する。
今年成長率1%前後の低調な成績表を受けた韓国経済は来年には1.8~2.0%の成長率を記録するものと主要機関は予想する。瞬間的に成長に転じるようにみえるが、「これは今年の成長があまりに低調だったのにともなうベース効果にすぎない」とDB証券のムン・ホンチョル資産戦略チーム長は評価した。金教授は「半導体輸出による錯視状態」である点も指摘した。韓国銀行も来年の経済成長率を1.8%と提示したが、半導体とIT部門を除けば1.4%水準だと分析する。
対外不確実性も変数だ。現代経済研究院のチュ・ウォン研究本部長は「来年の米国中間選挙を控えトランプ政権が新たな通商圧力を加える可能性は大きい。現在の資産市場好調がファンダメンタルズではなく流動性に基づいているだけに、小さなショックにも大きな衝撃を受けかねず備えが必要だ」と提言した。
この記事を読んで…