韓国造船大手のHD現代重工業が36カ月間にわたり基本設計を担当した韓国型次期駆逐艦の完成予想図。[写真 HD現代重工業]
25日、韓国防衛産業界によると、防衛事業庁は来年1-3月期までにKDDX詳細設計段階に関する基本計画を策定し、下半期にKDDX事業の入札公告を出したうえで、来年末までに最終事業者を選定して契約を締結する計画だ。だが、事業者選定まで残り1年あまりという状況で、“消さなければならない火種”が少なくないとの評価だ。これまでは納期などを考慮し、基本設計を担当した企業がそのまま事業を引き継いできたが、今回は競争入札方式に決まったためだ。
当面のところでは、従来の「KDDX事業推進基本戦略」を変更するか、再策定しなければならない。2018年12月、防衛事業推進委員会が議決した基本戦略には「特別な理由がない限り、基本設計を実施した企業に詳細設計および先導艦建造を行わせることを原則とする」と明記されているためだ。
入札公告の段階で、手続きを設計して評価指針を整える作業も難題だ。これまでHD現代重工業とハンファオーシャンの立場が鋭く対立してきただけに、入札過程での小さな公正性論争にも敏感にならざるを得ない。
競争入札の過程で「保安減点」を適用する問題は、いつでも再び爆発しかねない導火線だ。今年9月、防衛事業庁が「来年12月までHD現代重工業への減点1.2点を延長する」と明らかにした際にも波紋が大きかった。当時、HD現代重工業は「強い遺憾を表明し、状況を正常に戻すためにあらゆる法的措置を取る」と反発した。これに対して防衛事業庁は「特定企業に対する保安減点適用について決定したことはない」とし、当面は適用しない姿勢を示した。
全北(チョンブク)大学先端防衛産業学科のチャン・ウォンジュン教授は、「ハンファオーシャンが入札に参加する機会を得たという点では有利な面があるが、基本設計に参加した現代重工業に比べ、提案書作成などで圧倒的に優位に立つのは容易ではない」とし、「結局、保安減点の適用可否が入札結果にかなり大きな影響を及ぼすだろう」と述べた。
今回の競争入札の決定が、艦艇建造企業全体に負担となり得るという点は、HD現代重工業とハンファオーシャンが共通して吐露する部分だ。KDDXだけでなく、今後の次期艦艇開発事業全般の「前例」になるかもしれないからだ。
通常、研究・開発過程に含まれる詳細設計および先導艦建造の段階では、開発にかかった費用を国家が企業に事後精算してきた。「世の中に存在しない船」を作る防衛産業企業の費用を、国家がある程度保全するという趣旨だった。しかし競争入札では、実質的にこうした過程が不可能だ。
チャン教授は、「競争とはコスト・性能・時間の戦いだが、両大企業とも性能は満たしているとなれば、結局残るのはコストであり、価格競争は避けることは難しい」と見通した。ある防衛産業関係者は「事業費がどの程度になるかは防衛事業庁も判断が難しく、企業には価格の上限ができることで負担が大きくなる」と語った。別の企業関係者も「競争入札で先導艦建造に多額を投じても、後続艦を受注できなければ艦艇メーカーは補償を受ける道がない」と懸念した。
海軍出身の漢陽(ハニャン)大学公共政策大学院のムン・グンシク特任教授は、「企業は過度な競争で傷を負い、防衛事業庁は法律・制度・規定を公正に適用できなかったという批判から逃れられず、海軍は戦力化の遅延で甚大な被害を受ける」とし、「誰一人として勝者のいない状況だ」と批判した。
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