イラスト キム・ジユン記者
中国政府はこれまで消費促進と投資効率性改善で内需拡大を図るという基調を維持してきたが、今回は内需優先原則にしっかり傍点を付けた。来年に始まる第15次5カ年経済計画(2026~30年)にも「全国統一大市場建設」を通じた超大型内需市場造成に対する内容を入れたほどだ。
◇GDPの40%水準にすぎない中国の消費
内需拡大に向け中国政府は最低賃金と企業賃金を上乗せする一方、教育と福祉などセーフティネット強化に出る方針だ。可処分所得を増やして所得を基盤とした消費振興を試みるということだ。
有進投資証券のペク・ウンビ研究員は「所得増大とともに教育と医療・福祉など『人』に対する投資を通じて家計費用を減らし、消費余力を確保するなど構造的側面で内需拡大を誘導しようとするもの」と指摘した。
中国が成長戦略の方向を定めるのは輸出主導モデルが内外の激しい挑戦と限界に直面したためだ。大きくなっているのは外部の圧力だ。中国の輸出が引き起こす世界的貿易不均衡は深まっている。中国海関総署によると1~11月の累積貿易黒字は1兆759億ドルを記録した。年間基準で初めて1兆ドルの突破が予想される。貿易黒字で中国に貯まるドルが増えるほど相手国の貿易赤字は大きくなっていく。中国をめぐる国際貿易の緊張が高まるほかない。
中国の輸出は世界経済のインフレ圧力を低くする。だが中国製品が世界市場をさらって主要国の製造業基盤は崩れている。ゴールドマン・サックスなどによると、中国の国内総生産(GDP)が1ポイント増加すると、輸出競争激化でドイツなど主要製造業国のGDP成長率は0.1~0.3ポイント打撃を受けると試算された。
国際通貨基金(IMF)のゲオルギエバ総裁が10日の中国との年次協議後に「中国の経済規模があまりに大きいため輸出だけで大幅な成長をするのは困難で、輸出主導成長に依存し続ける場合、世界貿易の緊張をさらに高める恐れがある。中国が輸出より内需を拡大する『勇敢な選択』をしなければならない」と指摘した理由だ。
内需強化に背中を強く押すのは外部だけではない。中国内部でも内需中心に経済構造を改革する必要性が大きくなっている。中国は経済規模では米国に次ぐ世界2位だが、GDPで消費が占める割合は40%水準にすぎない。消費大国である米国の68%と比較すると格差が大きく、韓国の48%にも満たない。
さらに大きな問題は輸出好況が家計所得増加や消費活性化につながらないことだ。7-9月期の中国の1人当たり可処分所得増加率は3.8%にすぎない。所得は低く上がり消費増加傾向も遅い。こうしてみると実際に熱い輸出と違い景気鈍化傾向は明確だ。すでに生産と消費、投資いずれも警告ランプが灯った。
中国国家統計局によると、先月の産業生産は1年前より4.8%増え増加率としては昨年8月以降で最も低かった。同じ期間に小売り販売も1.3%増えるのにとどまり、見通しの2.8%を大きく下回り6カ月連続で下落傾向が続いた。コロナ禍による封鎖期間だった2022年12月以降で最も低かった。最大ショッピングシーズンの11月11日の光棍節も振るわなかった。
投資不振も続いている。1~11月の固定資産投資は1年前より2.6%減った。市場予想値の2.3%減よりも減少傾向が大きく、1~10月の1.7%減より減少幅がはるかに大きくなった。1~11月の不動産投資は1年前より15.9%減少した。1~10月の14.7%減より悪くなった。ニューヨーク・タイムズは「30年余りぶりに中国の投資が減ると予想される。経済成長を通じて世界秩序を再編してきた中国が(投資などに)保守的になっている」と指摘した。
【コラム】輸出増えても景気鈍化深まる…中国「内需主導成長」始動(2)
この記事を読んで…